商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2024/07/18 |
JAN | 9784086805698 |
- 書籍
- 文庫
おひれさま ~人魚の島の瑠璃の婚礼~
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おひれさま ~人魚の島の瑠璃の婚礼~
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本当に怖いのは祟りをもたらすという「おひれさま」そのものか。 それとも「おひれさま」を盲信して何でも、本当に何でもやってしまう島の人たちか。 そもそも「おひれさま」の祟りは本物なのか。 因習に囚われた島と、その因習から脱出しようと足掻く若者たちの物語。 人魚である「おひれさま」は迷信の存在なのかなと思っていたら、作中にさらっと、実にさらっと実在のものとして出てきたので、結構驚いた。 驚いたと言えば、島の子供たち(といっても成人はしているが)の考え方が、因習からの脱却側に傾いていたことも。 因習の実像は語られるが、それで全てを説明された訳でもないし、問題が十全解決する訳でもない。 確かに若者たちは脱却を図った。 ただその結果が分かるのは、本編より後になりそうだ。 そもそも「おひれさま」が実在している点、「因習通り」惹かれあってしまった恋人たち、そして脱却前の結果だけを見るなら「因習通り」な点から考えると、簡単に逃れられないようにも思える。 主人公たちは自分たちで終わらせると確固たる意志でいるが、その未来を明確に語られていない以上、読み手側が好きに解釈できる仕様。 「おひれさま」の最後の行動も真逆の解釈が可能なので、読み手によって印象も解釈も変わる物語だと思う。 自分としては、無事の脱却を願うばかり。 犠牲になってしまった彼女が願った通りに。
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