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すき間の哲学 世界から存在しないことにされた人たちを掬う
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すき間の哲学 世界から存在しないことにされた人たちを掬う

村上靖彦(著者)

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すき間の哲学 世界から存在しないことにされた人たちを掬う

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ミネルヴァ書房
発売年月日 2024/07/05
JAN 9784623097432

すき間の哲学

¥2,750

商品レビュー

3.5

3件のお客様レビュー

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2024/09/06

村上さんの本は好きなので何冊も読んでいるが、哲学という事もあり難しかった。声にならない声をどのようにキャッチしながらエンパワメントしていくか。とても難しい。

Posted by ブクログ

2024/07/30

序 章 すき間に追いやられた人への眼差し 第Ⅰ部 すき間を生む世界──排除の構造について 第1章 国家水準の排除 1 国家・社会・家 2 法にかかわる排除 第2章 社会水準の排除 1 恐怖にもとづく排除 2 コロナ禍で働いた排除の力 3 優生思想と自己責任論 第3章 家の...

序 章 すき間に追いやられた人への眼差し 第Ⅰ部 すき間を生む世界──排除の構造について 第1章 国家水準の排除 1 国家・社会・家 2 法にかかわる排除 第2章 社会水準の排除 1 恐怖にもとづく排除 2 コロナ禍で働いた排除の力 3 優生思想と自己責任論 第3章 家の水準の排除 1 家と政治 2 虐待と住居の内破 第4章 排除の可視化と不可視化、足元に拡がる逆境 1 可視化する排除と感情 2 ひきこもりや虐待──見えなくされる排除 3 名前がないことで生まれるすき間 4 横軸のすき間と縦軸の逆境 第Ⅱ部 すき間と出会う──かすかなSOSへのアンテナ 第5章 すき間と出会うための論理 1 すき間を探すアウトリーチと居場所 2 アウトリーチでキャッチされるSOS 第6章 すき間と出会うための歩行 1 俯瞰と順路 2 歩行と多元的世界 3 歩行と出会いから生まれる言葉について 第7章 かすかなSOSへのアンテナとその地平 1 社会契約論からヌスバウムのケイパビリティへ 2 プラグマティズムとしてのすき間の哲学 3 ケイパビリティとかすかなSOSへのアンテナ 第Ⅲ部 すき間からの声──当事者の声と空間 第8章 当事者の声と空間の闘争 1 権力勾配を回避することの難しさ 2 横田弘と自立生活運動 第9章 居場所の多島海 1 居場所 2 言葉と居場所 第Ⅳ部 すき間を生まない世界──社会的開放性について 第10章 自分とは異なる人と出会う社会 1 社会的包摂から社会的開放性へ 2 ハイデガーの世界概念を批判する 3 開かれた社会と顔──社会的開放性の基層 4 レヴィナスの顔 第11章 ユニバーサルなケア 1 ユニバーサルな居場所 2 社会的共通資本とユニバーサルなサービス 第12章 社会的開放性と傷つけやすさ 1 マジョリティ特権と傷つけやすさ 2 ディナーテーブル症候群──気づかずに起きる排除 3 SOSへのアンテナとメタファーとしての通訳 終 章 一人ひとり、そして誰もが 方法論について 現象学とすき間の哲学

Posted by ブクログ

2024/07/21

すき間の追いやられた人へのアウトリーチ活動にて、社会的な排除が起きる構造を国家、社会、家族という3つのレベルで考察し、そしてそれぞれで生じるすき間をいかに対処しううるかを考察された書である。著者の言葉は実践に裏打ちされ、印象に残る言葉が多い。以下印象に残ったフレーズを何箇所かあげ...

すき間の追いやられた人へのアウトリーチ活動にて、社会的な排除が起きる構造を国家、社会、家族という3つのレベルで考察し、そしてそれぞれで生じるすき間をいかに対処しううるかを考察された書である。著者の言葉は実践に裏打ちされ、印象に残る言葉が多い。以下印象に残ったフレーズを何箇所かあげておきたい。P106アウトリーチによるすき間の発見と伴奏型の生活支援、さらに居場所というのは、貧困であれ障害であれ困難を抱えた人にとって重要なリソースとなるのである。P156当事者の力と支援者の感受性・翻訳力を合わせて私たちはかすかなSOSへのアンテナと呼んでいる。P190共有しうる経験を聴くことが安心感を生む。「聴く」ということが語るために重要な意味を持つ。P200マジョリティが持つ優越感や温情的なパターナリズムが「包摂」の概念の中に含まれている。P208貧困とは生活の条件が整わないことであるが、世界へのアクセスが失われることでもある。P218困窮した他者から私たちは否応なく取り憑かれており、その人から学ぶことで取り憑かれた私たちは主体となる。P246普遍的な価値を語る言葉はすでに強者の言葉に依存しており、それゆえ弱者の言葉を普遍的な価値によって擁護しようとするときには、容易に強者に都合の良い論理へとすり替えられる危険性をはらむ。P247気づかないことによって「私が常に誰かを傷付けているのではないか」という恐れを持つ必要がある。P256通訳は媒介者として背景に退く。「通訳」というメタファーによって、当事者から上がるであろう声を尊重すると同時に、マジョリティ側からすき間を探索するアプローチも両方考慮することが可能となるだろう。

Posted by ブクログ

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