商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | みすず書房 |
発売年月日 | 2024/03/19 |
JAN | 9784622096900 |
- 書籍
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真実と修復
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真実と修復
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商品レビュー
4.6
6件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
被害者の視点から被害者の回復のために、社会は何ができるかを書いた本。ここ最近で一番納得する内容が多く、一気に読み進められた。最近、性被害のニュースが多く流れるようになってから、性加害者には厳罰化したほうがよい、という意見をXでよく見かけるようになった。もちろん、憤りがあることはもっともで、でも、そこには被害者の視点が入っていないような気がして、ずっと違和感があった。ハーマンも、被害者よりも周囲の人間のほうが、厳罰化を求めると書いていて、こういうことかと。でも被害者が何を求めるかを聞き取って、それを実践していくことが被害者の方の回復に役立つのだ。それが場合によっては厳罰なのかもしれないし、修復的司法なのかもしれない。ただ、一番中心に置くべき、被害者の方の声を皆がもっと真摯に聞いて社会が何ができるのかを考え、実践することが大事だと思う。皆の思うような怒りを勝手に被害者も感じていると誤解してはならない。もっと事態は複雑だ。だって、多くの加害者は被害者と顔見知りで同じコミュニティに属していることが多いのだから。被害者が加害者に怒りだけではない、いろいろな感情を感じて当然だし、周囲の人が傍観したり、加害者よりになることへの憤りもきちんと考えてほしい。 加害者をただ糾弾したり閉じ込めておくだけでは、見ないことにしているのと同じで、社会は何も変わらない。状況に怒って、すっきりしたことにしていないか。組織や周囲がもっと変わる必要がある。読みながらそんなことを思ったのと、ハーマンのずっと被害者の方への優しいまなざしがある著作で、それが胸に来た。2023年の著作をすぐさま翻訳してくださったことにも感謝。
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医学とか心理臨床を超えてコミュニティや法整備などの問題も大きいよなぁと改めて思った。日本語訳はこなれていて読みやすい。また繰り返して読むべき価値のある本だと思う。
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うーん・・・。 なんかこう、基本的には、今の男性支配社会システムの中で、どう道徳のコミュニティを広げていくか、という話だった。 言わんとしていることは理解するのだけど、それって奴隷が御主人様におこぼれを乞うのとどう違うの?と思った。 例えばどんなに性売買のシステムが改善されて...
うーん・・・。 なんかこう、基本的には、今の男性支配社会システムの中で、どう道徳のコミュニティを広げていくか、という話だった。 言わんとしていることは理解するのだけど、それって奴隷が御主人様におこぼれを乞うのとどう違うの?と思った。 例えばどんなに性売買のシステムが改善されても、女性が人身売買させられていることの根本は変わらない。 男性支配社会システムがいかに愚かであるか、その解体が必要で、その方法はおこぼれを乞うことではない、という作品が読みたかった。
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