商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2024/04/23 |
JAN | 9784004320142 |
- 書籍
- 新書
罪を犯した人々を支える
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罪を犯した人々を支える
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商品レビュー
3.7
10件のお客様レビュー
犯罪に至ってしまった人に対する福祉的なサポートの重要性が分かった。犯罪を個人に帰責させるだけではなくて、社会的に包摂していくことの難しさも同時に感じた。改めて、福祉職って社会に必要な役割なのに給料低いのおかしいよなと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分がいかに刑事裁判において表面的なイメージを持っていたか気づかされた。少し時間が出来たら裁判の傍聴にも行ってみようと思うくらいには興味を持った。 刑事施設と更生保護機関はそれぞれ独立しており、連携はあまり見られない。それが治療や支援が必要であったとしても、それは刑の執行後という刑事司法の考え方が未だ続いている一要因なのではないか。だがその被告人の更生にどれだけの時間を要するかも個人差が存在することに加え、同時進行で行うこともそれに伴う諸問題が多く発生しそうで自分でも正解がわからなかった。 高齢者に合わせた処遇の改善は実践に至っていないと著者は感じているとあった。本当に後ろ盾・サポートが居ない孤独な高齢者が犯罪を犯すケースは読んで想像するだけでも悲惨であり、このような状態の者を考えた体制改善は難しいだろうとなんの知識のない私でさえ感じた。そんな高齢者の処遇よりも、まだ未来がある若者の処遇改善の方が優先されるべきではないかと簡単に感じてしまうが、そうはいかないのが複雑であった。 刑事裁判の担い手による、福祉ニーズへの無関心というワードが文中存在した。刑事裁判のみに関わらず福祉ニーズへの関心度の低さは世間においてあると思う。私もこの本を読むまで刑事裁判と福祉が結びつくとは考えていなかった。故に社会福祉士が更生計画を提示することが、刑事裁判上において判決に影響を与える行為となり始めていることを知ったときは感心した。 最後に、「今の刑事司法は社会の傷として生み出された犯罪において、社会の責任を鑑みず、犯罪者の心の傷をさらに広げるシステムである。」と著者は述べていた。これには賛成も反対もできるほどの知識がないため、意見はせずにいる。私自身が恵まれたことに犯罪を生み出すような環境に未だ置かれていないが故に、社会責任や社会体制の欠陥に無関心だった言わば平和ボケしているのだと思わされた。1歩違えば私が被告人として刑事裁判に立っていたかもしれないし、これからそうなる未来がないとも言いきれない。自らの置かれている世間をより多角的に知るためにも、自分の足で情報を集め、意見を持てるように努力するべきだと思わされた。
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刑事司法がなんのためにあるか、その原理に沿って考えたときの社会として手助けすべきことに正面から取り組む責任を感じた。
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