商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2024/04/12 |
JAN | 9784480439468 |
- 書籍
- 文庫
マリアさま
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マリアさま
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商品レビュー
4.5
2件のお客様レビュー
爽やかな読後感の話が多い短編集! 冒頭の犬視点の物語から引き込まれて購入を決めました。 犬が、人間とは異なることわりで生きている、ということが強調されていて、単純な悲哀をこえて、犬の本能と感情がごちゃまぜになって、嵐のあとの荒野みたいな寂寞感がありました。 特に好きだったのはスッ...
爽やかな読後感の話が多い短編集! 冒頭の犬視点の物語から引き込まれて購入を決めました。 犬が、人間とは異なることわりで生きている、ということが強調されていて、単純な悲哀をこえて、犬の本能と感情がごちゃまぜになって、嵐のあとの荒野みたいな寂寞感がありました。 特に好きだったのはスッポンの話です。 短編全てを通して、一見すると、恐怖や苦しみのように思えたことが、思いがけず良いものに転換していくという一貫したイメージがあるような気がして、その軽妙さが、とても良かったです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
元々のソフトカバーの「マリアさま」は持っているんだけど、書きおろしがあるということで購入。もう一度読み直して、やっぱりたくさん泣いてしまったし、心がたくさん温かくなった。 いしいさんの本はいつも、廊下を歩いていると思ったらいつの間にか天井を歩いているようなおはなしが多い。ちょっとした不思議もファンタジーも、大きなかなしみや奇跡も、何が起こっても自然と受け入れられる。それは、登場する人間・動物たちの振る舞いや言葉にその生の重みがしっかり乗っかっているからじゃないかと思う。ケンチさんの「俺は、自然と、きこえてくるもんだけでじゅうぶんや」っていう言葉や、「私は犬なのですから」っていう犬の言葉を読むと、ああ、この人(犬)は確かにこういうことを言うだろうと、なんにも知らないはずなのに思うのだ。おはなしに出てくるみんなの言動に、生きてきた長い年月の中で身に着けたちょっとした所作みたいなものがにじみ出ていて、何気ない台詞もそんな年月からぽたりと垂れた一滴みたいに感じる。彼らのいままでとこれから、そういう奥行きと余韻でふかふかになっているところが、いしいさんのおはなしの好きなところだ。 新しい書きおろしの「光あれ」も、らしさ全開ですごく良かった。「みんな、きらきら光ってる」。いしいさん流のヨブ記のあらすじは笑ってしまった。確かに、そういう話なんだけど!
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