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天沢退二郎詩集 現代詩文庫11
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天沢退二郎詩集 現代詩文庫11

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天沢退二郎詩集 現代詩文庫11

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 思潮社
発売年月日 1968/04/01
JAN 9784783707103

天沢退二郎詩集

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2024/09/27

良すぎるがゆえに右から左へと流れていくなぁと思っていたら114頁周辺の批評にその答えが。そのような読みは表層的なものでしかなく、深層にある実存的な意識を読み取らなければならないらしい!尤も、名だたる批評家どもが表層的な読みしかできなかったので、私が落ち込む必要もないのだが。 前...

良すぎるがゆえに右から左へと流れていくなぁと思っていたら114頁周辺の批評にその答えが。そのような読みは表層的なものでしかなく、深層にある実存的な意識を読み取らなければならないらしい!尤も、名だたる批評家どもが表層的な読みしかできなかったので、私が落ち込む必要もないのだが。 前半の詩や戯曲の部分は正直さっぱりだったが、後半の文章はなかなかよく、この人は散文ぽい文章を書いた方が良いのではないか、なんて思っていたらバタイユの話も出てきてニンマリ。言語の不可能性や不在(空虚或いは深淵)の話をずっとしているし、「すべて」と言い表されるブランショの言うような全体(日本文学で言うと曖昧な抽象物)の話もしていて、さすが金井美恵子で触れられていただけある。なお、バタイユにおいて詩が現実を喚起するものであるのに対し、天沢にとっては 、現実を通り越してしまうものであったようだが、このあたりの違いを彼が意識していたか否かは定かではない。60年代の安保闘争、古典マルクス主義らへんの全認識界の崩壊が、どの程度戦後文学や村上龍と接続されるかは分からないが、卒論でぜひ使いたい一冊になった。賢治の話も個人的にシンパシーを感じるものが多かった。

Posted by ブクログ

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