商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ガリバープロダクツ |
発売年月日 | 2024/03/19 |
JAN | 9784861070969 |
- 書籍
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浦島伝説殺人事件
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浦島伝説殺人事件
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ホテルを継ぐために婿養子になった夫の浩が亡くなり、引き継いだのは妻の麻美。 浩は作家を目指しており、ホテル業の傍らで小説を書いていた。 結局、脱稿はかなわなかったのだが、亡くなる前に書いていた小説の題材は浦島太郎を題材にしたものらしい。 妻の麻美は興味をもち、右腕の...
ホテルを継ぐために婿養子になった夫の浩が亡くなり、引き継いだのは妻の麻美。 浩は作家を目指しており、ホテル業の傍らで小説を書いていた。 結局、脱稿はかなわなかったのだが、亡くなる前に書いていた小説の題材は浦島太郎を題材にしたものらしい。 妻の麻美は興味をもち、右腕の専務中谷とともに出張先の天橋立を回るついでに浦島太郎のルーツとされる丹後半島を回ることにする。 浦島太郎ゆかりの地を回っていたら、殺人事件が起きて… なぜ殺人事件が起きたのか。 また、浦島伝説と事件の関連性は? というお話です。 『成瀬は天下を取りにいく』の聖地巡礼中、膳所高校の前の書店で手に入れた本でございます。 さて、そんな本作品の注意点ですが、殺人事件は起きますが、ミステリー作品として読んだ場合は、期待してはいけないレベルです。 粗というもんじゃないレベルで、警察や登場人物の殺人事件に対する行動がありえんやろ?と思うくらいには。 ただ、殺人事件と書いてはいるものの、殺人事件に関するミステリーとは書いていない(帯は明らかにミステリーを匂わせていますが…)ので、もしかすると、作者のそもそもの意図が殺人事件のミステリーではないかもしれない。 そういう意味ではタイトルで私はミスリードさせられたのかもしれない。 それくらいに殺人事件は期待しないでください。 ただし、読んでいる途中は殺人事件に対する登場人物達のスタンスは妥当だと納得する面もあります。 確かに、旅先で殺人事件が起きたからといって、クビを突っ込む一般人はいないので、素人が捜査をすることなんてほぼないわけです。 こういうのはそれはそうだろうと思うのですが、いくらなんでもなぁ…と思うことがあります。 これは殺人事件に対する私の評価です。 ただ、本作品の面白いところはタイトルにある浦島伝説に関するミステリーです。 浦島太郎のルーツは京都の丹後なの!? というところから始まり、浦島太郎が教科書に載るときに、話を変えて載せたため、今の浦島太郎ができあがってるのですが、実は違う伝承だったとか。 そして、浦島太郎は日本海を中心に120箇所くらい伝説があり、何故か海のない長野県にもあったり、作中には山奥にも伝説が残っていたり、などなど、浦島太郎ってめちゃくちゃ知識欲を刺激するやん!?と思うくらい魅力がいっぱい詰まった話なのだなと思いました。 ただ一般人であるはずの漁師の話が伝わっているのか、しかも、日本書紀にも書かれていたりするほどのお話となるくらいに。 こんなことを気が付かせてくれたり、考えさせられる本はなかなかないと思うし、何より、それらを知ろうと思うと、古典にあたらないといけないわけですが、本作品はそれらを易しい日本語で読めるのが素晴らしいと思いました。 浦島伝説というミステリーの世界へようこそ。 本作品はまさにこういう話なんだろうなと思える作品です。
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