商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | ポプラ社 |
発売年月日 | 2024/03/05 |
JAN | 9784591181119 |
- 書籍
- 文庫
少年泉鏡花の明治奇談録 城下のあやかし
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
少年泉鏡花の明治奇談録 城下のあやかし
¥814
在庫あり
商品レビュー
4.3
6件のお客様レビュー
少年泉鏡花シリーズ第二弾。前作は車夫の義信が自分の人生に一区切り付けて前を向きましたが、今回は一区切りとまではいかないかもしれませんが、泉少年がちょっと大人になった気がしました。一つずつの事件の後、最後の話で1冊分の話がまとまる構成なので一件落着感もありつつ、続きも期待出来るとい...
少年泉鏡花シリーズ第二弾。前作は車夫の義信が自分の人生に一区切り付けて前を向きましたが、今回は一区切りとまではいかないかもしれませんが、泉少年がちょっと大人になった気がしました。一つずつの事件の後、最後の話で1冊分の話がまとまる構成なので一件落着感もありつつ、続きも期待出来るという。 最近機会があって筆者の金沢の妖怪についてのお話を拝聴出来たのですが、その内容が全て詰まった話ばかりで楽しみも倍増でした。
Posted by
少年泉鏡花の物語2弾。どのお話も不思議で鏡花の小説にもっと触れてみたくなる。1人の登場人物を通して明治期の女性の悲哀も描かれるがそれに憤る鏡花は優しく、年上女性が好きだったという当人の性質もよく表していると思う。自分が「言葉が足りない」と自覚し文学に触れ始めたのは小説家になる予兆...
少年泉鏡花の物語2弾。どのお話も不思議で鏡花の小説にもっと触れてみたくなる。1人の登場人物を通して明治期の女性の悲哀も描かれるがそれに憤る鏡花は優しく、年上女性が好きだったという当人の性質もよく表していると思う。自分が「言葉が足りない」と自覚し文学に触れ始めたのは小説家になる予兆か?
Posted by
シリーズ第2段。 文豪•泉鏡花が、少年時代に英語講師をしながら人力車夫の武良越義信と組んで怪異の噂を探訪するというバディもの。ここで探求した金沢の怪異が後の泉鏡花の作品に影響を与えているという体裁だ。今回は5話から成っている。 鏡太郎が魚の化生ではないかと噂される陸軍少佐夫人の家...
シリーズ第2段。 文豪•泉鏡花が、少年時代に英語講師をしながら人力車夫の武良越義信と組んで怪異の噂を探訪するというバディもの。ここで探求した金沢の怪異が後の泉鏡花の作品に影響を与えているという体裁だ。今回は5話から成っている。 鏡太郎が魚の化生ではないかと噂される陸軍少佐夫人の家庭教師を引き受ける「海神別荘」 天狗に攫われて行方不明になっていた医者の息子が、まるで別人のようになって帰って来たことから始まる騒動を描いた「茸の舞姫」 義信が偶然見かけた河童のような生き物。それを銃で撃ちたいと言い出した人物を現地に案内する「貝の穴に河童の居る事」 貸本屋の瀧の許嫁•矢代知里が神隠しにあった。知里は躑躅の咲く丘を超えて行くと大きな建物に辿り着いた。そこで亡くなった母のような優しさで添い寝をしてくれた女性に会ったと言うのだ「竜潭譚」 金沢の町のあちこちに赤い旗が立てられ、おかしな噂が囁かれる。"炎のように赤い猿の群れが旗を立てていた" "赤い旗を持った美しい女が道で子どもに忠告した"どの噂も導く結末はひとつ。"近いうちに金沢で大火事が起こる"「朱日記」 日本古来の情緒あふれる幽玄な怪異譚を多く描いた泉鏡花。それは現代のホラーや恐怖譚のような論理性などとは無縁の世界です。この作品をきっかけに、泉鏡花作品にも触れる人が増えるといいですね。 そしてこの第二巻では、明治以降に失われていったものたちへの哀悼の思いが溢れています。それが特に良かったです。よって星五つとしました。 シリーズ第3段も出るのかな?「榲桲(まるめろ)に目鼻のつく話」なんかは使えそう。期待して待ってます。
Posted by