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海球小説 次世代の発達障害論
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海球小説 次世代の発達障害論

横道誠(著者), 村中直人(著者)

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海球小説 次世代の発達障害論

2,200

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ミネルヴァ書房
発売年月日 2024/01/23
JAN 9784623096992

海球小説

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商品レビュー

4.7

3件のお客様レビュー

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2024/04/11

とても刺激的な作品でした。 一般的な「解説本」とは異なり、物語とそれをふまえた解説が交互に展開されるという構成で、とても読みやすいつくりになっていました。読者の多くが主人公に共感できるような内容ですし、「理想郷だと思って訪れた地が、(夢に見ていた理想的な環境であるにもかかわらず)...

とても刺激的な作品でした。 一般的な「解説本」とは異なり、物語とそれをふまえた解説が交互に展開されるという構成で、とても読みやすいつくりになっていました。読者の多くが主人公に共感できるような内容ですし、「理想郷だと思って訪れた地が、(夢に見ていた理想的な環境であるにもかかわらず)「悪徳」を感じさせる、違和感のある土地だった」という展開もリアリティがあって読者をハッとさせてくれます。 「発達障害」「自閉症」など、なんとなくわかっているようですが、実際に当事者の一人ひとりが抱えている「悩み」や「困難」を本当に理解・共感することはできないのだろうということも改めて感じさせられました。 現在の社会の中で「マイノリティ」と言われる人たちが(そもそも「マイノリティ」と言われてしまうこと自体が社会のあり様として不適切でもあるわけですが)抱えている困難を解決するために、彼らの特性を理解しようと努めたり、少しでもQOLを改善するためにできる対策を考えたりすることはもちろん重要です。 「こうあるべき」という人間像も流動的なものであり、いま「社会の多数派」とされている考え方や価値観に会うかどうかでその人を値踏みしたり排除したりする、現代の私たちの在り方に対する著者の強いメッセージも感じます。 作中にある「特別支援教育でよく口にされるのは、『生徒のひとりひとりが生きている体験世界をたいせつにする』という方針だ。もちろん、実際にはこれは通常学級の子どもたちにもはじめから配慮されていることで、『健常児』たちもひとりひとりの個性が尊重されるのは当然ではあるのだけれど、知的障害や発達障害があると、その生徒は『正常ではない』とか『劣っている』などと価値づけられる場面が発生しがちだ。それで教育者や支援者は、正常か以上かを基準にし、素朴な物差しで優劣を判断することを慎むために、『ひとりひとりの体験世界』という原則を口にしやすくなる。それぞれの体験世界が重んじられ、環境が調整されれば、社会で力を発揮する人材が増えるということで、結局は社会の生産性の強化をもたらす」という設定は、著者の希望と、現実世界への皮肉が込められているように感じられます。

Posted by ブクログ

2024/03/31

発達障害当事者である横道誠さんが書かれた小説、それに村中直人さんが解説を添えている、ということで積んであった本。途中で、ちょうど今自分が求めていたテーマの小説だ、と気づいて興奮しました。広義のSF小説でもあり、実験小説でもある。自分はひとりのネコとしてサルが多数派の社会でどう生き...

発達障害当事者である横道誠さんが書かれた小説、それに村中直人さんが解説を添えている、ということで積んであった本。途中で、ちょうど今自分が求めていたテーマの小説だ、と気づいて興奮しました。広義のSF小説でもあり、実験小説でもある。自分はひとりのネコとしてサルが多数派の社会でどう生きていけばいいのか、考えさせられました。

Posted by ブクログ

2024/02/25

小説と解説。 反転することで見えてくる違いと共通点。 擬態すること。 定型発達や発達障害と一口で言っても、いろいろな人がいるという当たり前のことにはっとさせられる。 誰が少数派になっても生きづらさを抱えにくい社会。

Posted by ブクログ

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