商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2024/01/16 |
JAN | 9784065341902 |
- 書籍
- 文庫
あらゆる薔薇のために
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
あらゆる薔薇のために
¥880
在庫あり
商品レビュー
3.5
2件のお客様レビュー
難病、「オスロ昏睡病」が快復した患者の身体には、後遺症として薔薇の形の腫瘍ができる。 治療方法を確立した医師の殺害を皮切りに、元患者、通称「薔薇持ち」たちが次々と殺害めぐるされる事件が発生。自身も「薔薇持ち」である京都府警の八嶋は、病とその治療方法の闇に切り込んでゆく。 メフ...
難病、「オスロ昏睡病」が快復した患者の身体には、後遺症として薔薇の形の腫瘍ができる。 治療方法を確立した医師の殺害を皮切りに、元患者、通称「薔薇持ち」たちが次々と殺害めぐるされる事件が発生。自身も「薔薇持ち」である京都府警の八嶋は、病とその治療方法の闇に切り込んでゆく。 メフィスト賞作家塩谷験さんによる、架空の病気をめぐる特殊設定ミステリです。 どちらかと言えば主題は犯人やその動機よりも、病気やその治療法の真実、そして自己とは、意識とは何なのかという哲学的な問いに感じます。 白昼夢や身体に薔薇の浮かぶ病など、小説ながら視覚的な美しさに幻惑されるような描写が多く、夢見るような気分になりました。 ミステリというよりはファンタジーやSFに近い気がしますが、壮大かつロマンチックで面白かったです。 *** これが刺さった人はきっとこの本も好きじゃないかな。 『失われた過去と未来の犯罪 』小林泰三(角川文庫)
Posted by
病気の特性が犯人を特定するキーになったりもするのだけれど、さすがにこれを特殊設定ミステリと呼ぶのは無理があるだろう。お話の軸になるのは犯人当てではなく、謎の病気の正体を巡る探求だし。最後にはそこからあれれと言うような大風呂敷を広げる。この世界観はやっぱりSFと呼ぶべき。SFの読者...
病気の特性が犯人を特定するキーになったりもするのだけれど、さすがにこれを特殊設定ミステリと呼ぶのは無理があるだろう。お話の軸になるのは犯人当てではなく、謎の病気の正体を巡る探求だし。最後にはそこからあれれと言うような大風呂敷を広げる。この世界観はやっぱりSFと呼ぶべき。SFの読者に歓迎されるかというと微妙な気もしますが、逆にこのロマンチシズムが本来のSFという気もします。
Posted by