商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
| 発売年月日 | 2024/01/09 |
| JAN | 9784309420783 |
- 書籍
- 文庫
ヒルコ
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ヒルコ
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商品レビュー
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「ヒルコ」の血筋について、神道上、また道教などの関連する宗教や陰陽道的観点から推察を加えた1冊。 記紀についてほぼ無知で、増して神道には縁もゆかりも無く知識が皆無のため読んでもほぼ理解が出来ないかもしれないと思いつつ読んだが、該当部分が丁寧に引用されており著者による書き下し文訳文...
「ヒルコ」の血筋について、神道上、また道教などの関連する宗教や陰陽道的観点から推察を加えた1冊。 記紀についてほぼ無知で、増して神道には縁もゆかりも無く知識が皆無のため読んでもほぼ理解が出来ないかもしれないと思いつつ読んだが、該当部分が丁寧に引用されており著者による書き下し文訳文の掲載もあったため読みやすくわかりやすかった。 人文学、それも古代のことで、詳細かつ正確な記録が出土しない限りは「正解」などわかりようがないが、様々な角度から物事を見、確証を積上げており、そこから導き出された答えとして、本書での結論は一種妥当性があるように思われる。 記紀や神道の知識がない分、豆知識的に楽しめた部分もあり、読後知的な刺激を得られた感触があった。
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・ 戸矢学「ヒルコ 棄てられ た謎の神」(河出文庫)を読んだ。おもしろ い。著者の言ふやうに「謎解き」(266頁)の書である。何しろ 対象がヒルコである。漢字で書けば蛭子、あるいは水蛭子、記紀に 出てくる、生まれた直後に棄てられた神である。このヒルコはいかなる神か、その出自は、最...
・ 戸矢学「ヒルコ 棄てられ た謎の神」(河出文庫)を読んだ。おもしろ い。著者の言ふやうに「謎解き」(266頁)の書である。何しろ 対象がヒルコである。漢字で書けば蛭子、あるいは水蛭子、記紀に 出てくる、生まれた直後に棄てられた神である。このヒルコはいかなる神か、その出自は、最後にどこへ行つたのか等々、あちこちから調べて語り尽くす。それはまちがひなくおもしろい。ただし、問題はこの時代に関する記録等が一切残つてゐないため、当然の結果として、その「謎解き」は想像によるしかないことである。実際、 時代が古すぎる。古くても何らかの記録が残つてゐればそれを出発点に始めることができる。しかし、それはない。残されたいくつかの断片的事実や記録等から考へるしかない。これはこの種の古代史関連の書の持つ決定的な欠点である。それを欠点と見せないのが著者の手腕である。本書の内容を、個人的には、確かにさうかもしれ ないとは思ふものの、やはり今ひとつ納得できないところがある。これは確認のしやうがないからである。 ・確認できる最初は神名である。古事記の神生みで最初に生まれるのがヒルコである。ヒルコは不具であるゆゑに、葦舟に乗せて流される。その後、第一子として天照大神が生まれ、以下、月読尊、素戔嗚尊と生まれる。その天照大神は、日本書紀では一書にしかない名前である、正式には大日○貴、オホヒルメノムチとよむ。メに当 たる漢字はここには出ない。特殊すぎる文字である。何しろこの名のために作られたと思しき国字である。他の使用例はない。さうまでしてこの字を使ひたかつたらしい。この名の基本はヒルメである。ヒルコとヒルメはヒルヒコとヒルヒメからくる(63頁)。ヒ コ、ヒメは男と女である。つまり、ヒルコは日子、ヒルメは日女で ある。ともに「太陽の子」(64頁)の意味である。しかもこれはヤマト言葉である。つまりヒルコも渡来神ではない(65頁)ことになる。かういふこと等からヒルコとヒルメは双子だつたのではないかといふ考へ(68頁)に至る。双子の場合、その片方は棄てられるといふ習慣がかつてあつた。それでヒルコは棄てられたのではないか(72頁)。天照大神といふ名しか知らなければ決して思ひつけない考へである。ヒコとヒメから始まるこの考へには、私の知識の中でも納得できるものがある。もしかしたらさうかもしれないと思はせるものがある。しかしこれはまだ出発点である。この先は 長い。更に様々な考へが提示される。第三章は「『丹』をつかさどる神・ワカヒルメの謎 銅鐸は紀氏一族の祭器か」である。ワカヒルメはオオヒルメの妹かといふ伝承への考察から始まる。この中間報告として「ワカヒルメはニウツヒメの『本名』であるだろう。」(106頁)となる。ワカヒルメは古事記で素戔嗚の狼藉で殺された神である。この結論を出すのもさう簡単なことではない。ではニウツヒメは何者かといふのが次の疑問である。ここではニ、ニウが問題となる。丹、丹生である。ここから水銀伝説に入リ、最後にヒルコは銅鐸、ヒルメは銅鏡とある。「これを男系のヒルコが継承したのではないか。女系のヒルメは銅鏡を継承した。そしてヒルコは出雲へ、ヒルメは大隅へ」(131頁)となつて更にまた続いていく。かうなるときりがなささうである。謎解きとはかくも複雑怪奇 なものであるかと思ふ。ここまででやつと半分である。まだヒルコの謎は解けてゐない。検討すべきことは多い。問題は記録がここにもないといふことである。それでも謎解きをする。最終的には徐福まで出てくる。見事である。しかし、これに納得できるかどうか、 問題はここである。
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