商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文芸社 |
発売年月日 | 2023/12/01 |
JAN | 9784286242682 |
- 書籍
- 児童書
波を編む人
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波を編む人
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商品レビュー
4
3件のお客様レビュー
人の編んだ物には編んだ人それぞれによって大きく異なる、その人自身の特別な気持ちが込められているようで、それは幼い頃に母が編んでくれた、温かくてフワフワのブランケットにくるまっている女の子「スズ」の安らかな表情を見てもよく分かる。 そんなスズの母親は、毎日海に潜っては魚や貝を...
人の編んだ物には編んだ人それぞれによって大きく異なる、その人自身の特別な気持ちが込められているようで、それは幼い頃に母が編んでくれた、温かくてフワフワのブランケットにくるまっている女の子「スズ」の安らかな表情を見てもよく分かる。 そんなスズの母親は、毎日海に潜っては魚や貝を捕る仕事をしながら、冬は船で働く人達のための手仕事をしていたが、スズが学生になった頃の桜が開き始めたある嵐の日を境に海から戻ってこなくなり、それ以来スズは一人になる。 海で働く母にとって、海とは、娘と共にこの世に生かしてくれている大切な存在なのではないかと感じた時、単に海から与えてもらうばかりではなく、人からも海に何かを与えることによって、人と人が織り成すような持ちつ持たれつの関係性が成り立たないだろうかという、そんな思いから浮かび上がったのが『波を編む』という言葉なのではないかと推測してみたものの、正直なところ、未だにその言葉がすっと腑に落ちるまでに至らないのは、おそらく私の想像力が及ばないだけなのかもしれない。 しかし、「やすとみかよ」さんの物語が、本来であれば、母なる海とその子どもたちたる人との関係性に新たな可能性を提示しながら、それがスズ自身の母からの巣立ちに繋がっていることには、海だけではなく、風や月や星までもが一体となって人との共同作業をしているような夢のある展開とも相俟って、自然と人とが織り成す新たなハーモニーを聞かせてくれることが、そのまま人の持つ清らかな感情に宿るものの素晴らしさは、決して自然にも劣らないものがあると言われているような誇らしい気持ちにもさせられた、そんな物語を、「まつばやしかづこ」さんの自然の息吹を感じられる素朴な美しさを持つ絵が、現代風童話として優しく彩ってくれる。 それから本書の文章には全て振り仮名が付いているものの、そのまま漢字表記となっていることには、物語の内容からも、親からの巣立ちを考えるようになる中高生を対象とした絵本なのではと感じられて、こうした年齢層を対象とした絵本も中々珍しいのではと思われたことが、また印象的であった。
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心がほぐれて…温まる感じ。自分の今の環境、家族、周りに在る方々 そのまま 丸ごと…愛おしくなります。絵もとても美しいです。
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絵が美しい。海とともに生きている母と、再会する話。希望を持って生きようとする女の子の姿が健気だった。周りの人の役に立つことで関係を築きながら生きられる強さが素晴らしかった。
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