商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 扶桑社 |
発売年月日 | 2023/12/02 |
JAN | 9784594094706 |
- 書籍
- 文庫
姿なき招待主
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姿なき招待主
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商品レビュー
3.3
3件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
3.5くらい。まあまあ。 アガサ・クリスティが読んだかも?くらいの推量だが、舞台にもなってそこそこヒットしてたなら、まあ耳にはしてたと思うが、知っててもあらすじくらいで、そこまで入念にパクってる判定にはならない出来。完成度低いし。 ラジオからの語りかけに明らかに反応してるのが一人だけなので、バレバレ。しかしながら、冒頭、各キャラのそれぞれに電報が届く様子は良かった。面白い。ミステリーとして地の文で嘘ついてないのも良かった。ラストも犯人の自殺で終わるのも良かった。 でも、料理人達は睡眠薬で台所で寝てるのシュールすぎるなと感じた。殺すのはやりすぎだけど、寝てるのシュール。
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図書館の新刊コーナーにあり、裏表紙の紹介文をみると、クリスティの「そして誰もいなくなった」の9年前に刊行された先駆的作品がついに邦訳! とあります。 ん? 読んでみると、こちらは、舞台はニューオーリンズ、呼び出しは電報、集まるのは21階建てビルのペントハウス。呼び出されるのは...
図書館の新刊コーナーにあり、裏表紙の紹介文をみると、クリスティの「そして誰もいなくなった」の9年前に刊行された先駆的作品がついに邦訳! とあります。 ん? 読んでみると、こちらは、舞台はニューオーリンズ、呼び出しは電報、集まるのは21階建てビルのペントハウス。呼び出されるのは8人。そして謎の声はラジオから聞こえる。最後に犯人がこの呼び出しの理由を説明。確かに設定は同じ。しかもこちらが9年前。・・しかしクリスティファンだからかもしれませんが、物語としての軍配はクリスティにあげます。 どちらも殺人は殺される人の、犯人の信じる「罪状」によって死としての制裁を与えるというものですが、それはクリスティのほうが納得性があります。それに孤島に対しビルのペントハウス、いろいろな方法で次々死んでゆく詩とそっくりに招待客が死んでゆく、という恐怖に対し、こちらはあっさり、などいろいろ小道具がクリスティの方がおもしろい。でもこれはクリスティを先に読んでるせいかもしれません。 まずカーティス・エヴァンスという人の序文があり、この本の出版経緯が記されています。 作者はグウェンとブルースの夫婦共作で、1930年に出版エージェントに送ると、出版される前に「九番目の招待客」という題名で舞台化が決まり、当時72回公演された。が今でも地方の小劇場や高校では公演されている。そして当時の公演後1930年10月、「姿なき招待客」として出版。大いに売れたが、次に2作のミステリーを出すもさほど売れずさらに出版社が倒産しそれきりに。だが1933年に「9番目の招待客」として映画化。夫婦はミステリー作家としては売れなかったが、脚本家や普通の小説家として成功した。なので1940年1月にアガサの「そして誰もいなくなった」がアメリカで出版されても、剽窃として訴えるほどの経済的必要性には迫られていなかったことになる、と書いている。 「そして誰もいなくなった」は単に似通った要素が採り入れられたというだけの問題ではなく、基本となるプロットのアイデアそのものが同一。ただしクリスティが施した数々の独創的な変更は認めざるを得ない。”ミステリーの女王”は紛れもなく他の追従を許さない独自の創意工夫と天賦の才をつぎこんだ。「姿なき招待主」はよくまとめられた巧みで刺激的なミステリーではあるものの、「そして誰もいなくなった」は真の天才による作品である。 「姿なき招待主」の作者の最大の功績は、史上最高のミステリー小説と思われる作品を生み出すインスピレーションになったかもしれない著作を世に送り出したことだ。この理由によって、なおかつ、この作品じたいの本質的な価値によって、強く一読をお勧めする。・・・とあります。 1930発表 2023.12.10初版第1刷 図書館
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サプライズパーティーの招待状電報を受け取り、摩天楼のペントハウスに招待されて集まった街の名士8人。ところが招待主は姿を見せない。一体このパーティーの目的は?そして招待主は誰なのか?疑心暗鬼になりそうなとき、室内のラジオから「これは、あなた方と私の能力を競う死のゲームだ」との声が...
サプライズパーティーの招待状電報を受け取り、摩天楼のペントハウスに招待されて集まった街の名士8人。ところが招待主は姿を見せない。一体このパーティーの目的は?そして招待主は誰なのか?疑心暗鬼になりそうなとき、室内のラジオから「これは、あなた方と私の能力を競う死のゲームだ」との声が発せられる。そして、一人、また一人と招待客が死んでいく。果たして助かる人間はいるのか、そして犯人は誰なのか、といったストーリー。 このストーリーを見れば、自ずとクリスティーのあの作品を連想するが、その辺りのことについては序文で触れられている。 (何人も死んでいくので、中には殺害方法について少しどうかなと思うところもあるが、そこは犯人側において保険をかけていることだし良いとして)本書は、サスペンスに富んでいて最後までドキドキしながら読ませる。そして、犯人の動機というか、特異な犯人像もとても印象深かった。
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