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紫式部 女房たちの宮廷生活 平凡社新書1042
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紫式部 女房たちの宮廷生活 平凡社新書1042

福家俊幸(著者)

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紫式部 女房たちの宮廷生活 平凡社新書1042

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 平凡社
発売年月日 2023/11/17
JAN 9784582860429

紫式部 女房たちの宮廷生活

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商品レビュー

3.8

6件のお客様レビュー

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2024/09/08
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著者略歴を見る限り還暦を迎えているはずだが「聖地巡礼」や「におわせ」などの現代語を難なく使いこなす柔軟な思考の持ち主のようだ。 宮中に仕える女房はそれなりの学才や機転の良さも求められるが、人目に触れられるという意味では男性から軽んじられる側面があるため彼女たちを銀座の高級ホステスに例える例をよく見てきたが、本書を読むうちにどちらかというとヨーロッパのガヴァネス(女家庭教師)に近いのかなと感じた。 そして紫式部は厭世的な振りをして保身を図るしたたかで有能な女房であったと喝破する。この式部像はとても好ましい。

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2024/06/22

紫式部日記についてよくわかりました 他に知見としては具平親王や選子内親王と紫式部の関係性が見えた この時代の物語が宮廷でどの様に受け止められていたのかが見えた 色々と平安時代の穴が埋まった気がする 菅原孝標娘(更級日記、夜の寝覚、浜松中納言物語、みづからくゆる、あさくら) 清少納...

紫式部日記についてよくわかりました 他に知見としては具平親王や選子内親王と紫式部の関係性が見えた この時代の物語が宮廷でどの様に受け止められていたのかが見えた 色々と平安時代の穴が埋まった気がする 菅原孝標娘(更級日記、夜の寝覚、浜松中納言物語、みづからくゆる、あさくら) 清少納言(枕草子)赤染衛門(栄花物語) 藤原道綱母 (蜻蛉日記)和泉式部 (和泉式部日記)藤原俊成女=越部禅尼(無名草子)源順(うつほ物語)

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2024/04/07

やはり大河ドラマの影響で、今年は紫式部関連の本が次々と刊行されている。 本書もその一冊で、著者は平安時代の日記文学を専門とする研究者とのこと。 資料が少なくてわからないことだらけのこのテーマ。 読むなら歴史学の人か、文学の人か、どっちがいいのかな、と思いながら、今回は文学研究者の...

やはり大河ドラマの影響で、今年は紫式部関連の本が次々と刊行されている。 本書もその一冊で、著者は平安時代の日記文学を専門とする研究者とのこと。 資料が少なくてわからないことだらけのこのテーマ。 読むなら歴史学の人か、文学の人か、どっちがいいのかな、と思いながら、今回は文学研究者のものを選んでみる。 「紫式部集」と「紫式部日記」を軸に、推定を交えて紫式部の人生に迫っていく。 本書の内容から特に自分にとって興味深かったのは、二つ。 一つは娘時代のこと。 夫となる宣孝との和歌のやりとりも面白かったが。 友人と読み交わした和歌が家集に残っていたのを知らなかった。 宣孝との丁々発止といった歌とは調子がかなり違い、しっとりとしたいい歌だな、と感じた。 また、どんなふうに紫式部が人と交流していたのかもわかってよかった。 正直、これまで紫式部の和歌をそれほど面白いと思って読んだことはなかったが、家集も読んでみたくなった。 筆者の解説で、受領の娘のライフコースのイメージがこれまでよりくっきりした気がする。 特に、地方に行ってそこで病没することも多かったという指摘にはっとした。 「土佐日記」で、土佐で幼い娘を亡くしたという話は出てくるが、幼子だからということではないわけで…。 地方任官は受領の家にとって望ましいことではあるけれど、知人・友人との永遠の別れにもつながりかねないものだ思ってこういった和歌や記述を読まなければならないのだな、と気づかされた。 もう一つは、紫式部の彰子女房としての立ち位置のこと。 召人説なども踏まえ、正妻の倫子との関係はどうだったのかも推定されていく。 源氏物語の作者であること、学者藤原為時の娘としての学識が見込まれての出仕だったことは、これまでにもよく聞いてきた話。 だが、それ以外にも父為時が仕えていた具平親王との繋がりも彼女に期待されていたという話も出てくる。 紫式部の担った役割は、ただの物語作者であることよりもかなり多岐にわたっていたようだ。 物語作者としての働きの一部として、ただ書くだけでなく、彰子とともに源氏物語を流布させることに積極的に関わっていたとも本書で知った。 高級な紙を用い、能筆家に書写をさせ、美麗な写本を作って他の文学サロンに贈る。 それがある種の文化政策となっているというのが面白い。 そういう事情が分かってくると、彼女が同僚の中で時にやっかみによるバッシングを受ける理由が、よりよくわかるようになる。

Posted by ブクログ

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