インダス文明 ガイドブック シリーズ「古代文明を学ぶ」

上杉彰紀(著者)

• 販売会社／発売会社: 新泉社
• 発売年月日: 2023/11/10
• JAN: 9784787723123

商品レビュー

2025/01/02

インダス文明の入門書。
研究者による分かり易い解説と多くのカラー写真や画像で、
のインダス文明の成り立ちから変遷、特徴などを紹介している。
01 インダス文明が栄えた地域　02 インダス文明の範囲
03 インダス文明の編年　04 インダス文明研究の歴史
05 インダス文明のの成り立ち　06 インダス文明の都市
07 都市の生活空間　08 インダス文明の食料生産
09 インダス文明の食文化
10 インダス文明のアイデンティティ(1)――印章
11 インダス文明のアイデンティティ(2)――文字
12 インダス文明のアイデンティティ(3)――土偶
13 インダス文明の工芸品
14 社会を支えたもの(1)――墓と工芸品生産
15 社会を支えたもの(2)――物流と権力組織
16 インダス文明の宗教
17 インダス文明と周辺地域の交流(1)
18 インダス文明と周辺地域の交流(2)
19 インダス文明社会の衰退　20 インダス文明社会の変遷
21 インダス文明のその後
あとがき　インダス文明について学べる本
図版の出典・掲載資料の所蔵先一覧

インダス文明の概要を各項目ごとに特徴や変遷を解説。
それぞれ2ページで説明、続く2ページに
遺跡や出土物をカラー写真等で紹介している。
紀元前2600～前1900年頃に広大なエリアで栄えたインダス文明。
広大なエリアの中にある点のような様々な自然環境の地域が、
都市や拠点集落となり、線で道や川、海の交流ネットワークが
繋がってゆく。それぞれの地域の多様な畜産動物と植物生産。
食文化と土器類などの工芸品は統一性と多様性。
ハラッパ―文化と地域文化を含めての交流は、
メソポタミアにも進出していた、
遺跡や出土した遺物、土器や土偶、工芸品には高い技術が。
様々な印章には文字も刻まれている。
印章の役割は行政か？経済活動か？
だが、文字の解読が成されていない。
文字数の少なさ、長文の文書資料が発見されていない。
メソポタミア由来の器物がインダス文明下で発見されていない。
権力者の墓が発見されていない。
衰退期の文明社会の変化が分からない。
何故、都市を放棄し人が移動したのか？
“らしい”と“かもしれない”はあれど、決定的な証拠が無い。
う～ん、文字の解読の困難さがネックなんだなぁ。
将来、長文の文書資料が発見されることを祈ります。

2024/03/19

インダス文明の本。有名なモヘンジョダロではなくハラッパーが初期形成からネットワーク確立に重要な都市らしい。メソポタミアとの関係は非常に深く、交易が行われていた。インダスが滅亡した理由は、環境変化や洪水、アーリア人によるものなどはっきりしないらしいが、何故、インダス人は交流のあったアラビア半島やメソポタミアに向かわず南インドに向かったのか？もしかして同時期にメソポタミアも同じような状況下にあったのか。そう考えると温暖化による砂漠化が2大文明の滅亡に関わっているのかな？

2023/12/03

インダス文明が、関心をひかない理由が理解出来た。残されたものが少なく、文字も解明されていない。拠って詳細が現在も不明。遺跡も魅力に乏しい。残念だ。