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仏画の見方 決定版 名画でみがく鑑賞力
3,850円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 淡交社 |
発売年月日 | 2023/11/10 |
JAN | 9784473045645 |
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仏画の見方 決定版
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仏画の見方 決定版
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商品レビュー
5
2件のお客様レビュー
平安時代中後期に制作された「藤原仏画」を中心に仏教絵画の名品25点を鑑賞し、これらの作品のどこが評価されているのかを解説。その前提となる基礎知識も西洋美術の理論を援用するなどして説明する明快な入門書です。 「国宝だから」とか「みんなが褒めるから」などとこれまで自分がいかに思考停止...
平安時代中後期に制作された「藤原仏画」を中心に仏教絵画の名品25点を鑑賞し、これらの作品のどこが評価されているのかを解説。その前提となる基礎知識も西洋美術の理論を援用するなどして説明する明快な入門書です。 「国宝だから」とか「みんなが褒めるから」などとこれまで自分がいかに思考停止状態で鑑賞してきたかを思い知らされます。たとえば「那智瀧図」。白色の瀧を引き立たせるため周囲を暗色で立体的に表現していることや、創作にあたって西行の和歌がインスピレーションを与えたのではないかといった具体的なヒントを教えてくれます。 各作品を所蔵してきた近代のコレクターの変遷にふれているのも本書の特徴の一つです。仏画はたんに「信仰の対象だから」「お寺が守ってきたから」といった理由で生き残ってきたわけではないんですね。 ただし著者によれば、本書は代表作を網羅しているわけではなく、「写真掲載料で苦しんだ」ため「図版は最小限にとどめた」(あとがき)とのこと。ほかにどんな作品があるのかというと、「出光美術館や五島美術館の作品が抜けているのはお許し頂きたい」(p.49)とあるので、次に押さえておくべきは両館の所蔵品のようです。こういう良書に載らないのは、かえって損なのではないかなと、よけいな心配もしたくなります。
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京都国立博物館の仏画担当の名物研究員である大原さんによる初の単著(!)。テキストになっても大原節は健在です。 図版掲載料に苦しんだため図版を最小限に留めたとのことですが、A4サイズの書籍で大きな図版を活かした本の作りになっており見やすくなっています。 本の構成ですが、後半の第5章に戦前の大コレクター達が収集した大原さん推しの仏画が25点掲載され、そして前半に入門書として必要とされる仏画鑑賞の基礎(+α)が案内されています。 また末尾に充実した参考文献及び文献注釈がありますので、この本を土台として更なる「沼」へとはまっていくことも出来るようになっています(笑)。本書で足らない図版は参考文献掲載の美術全集で補ってほしい、との意向も含まれています。 本書で取り上げている仏画を以下に目次として示しておきます。仏画の題の後には戦前の所蔵者(大コレクター)と現在の所蔵館、そして製作時期も記載しておきました。題名前の◉は国宝、◎は重要文化財、◯は(戦前の)重要美術品、印なしは国文化財指定なしの意味です。 序章 はじめに—おさえて頂きたい心構え— 第1章 仏教の歴史 第2章 「図像(かたち)」で見る仏画 第3章 「様式(スタイル)」で見る仏画 第4章 仏画の技法 第5章 近代の大コレクターから学ぶ仏画の鑑賞 作品1 ◉普賢菩薩像(東京国立博物館蔵)平安時代 12世紀 作品2 大威徳明王像(岡倉天心→ボストン美術館蔵)平安時代 11世紀 作品3 春日千体地蔵図(福岡孝弟→奈良国立博物館蔵)鎌倉時代 13世紀 作品4 ◉虚空蔵菩薩像(井上馨→東京国立博物館蔵)平安時代 12世紀 作品5 ◎男山八幡宮曼荼羅図(井上馨→京都国立博物館蔵)鎌倉時代 14世紀 作品6 ◉両部大経感得図(藤田傳三郎→藤田美術館蔵)平安時代 保延二年(1136) 作品7 宝楼閣曼荼羅図(川崎正蔵→フリーア・ギャラリー蔵)平安時代 12世紀 作品8 ◉千手観音像(川崎正蔵→東京国立博物館蔵)平安時代 12世紀 作品9 ◯山越阿弥陀図 冷泉為恭筆(大倉喜八郎→大倉集古館蔵)江戸時代 文久三年(1863) 作品10 ◎普賢十羅刹女像(赤星弥之助→奈良国立博物館蔵)鎌倉時代 13世紀 作品11 ◉十一面観音像(井上馨→益田鈍翁→日野原節三→奈良国立博物館蔵)平安時代 12世紀 作品12 ◎一字金輪曼荼羅図(益田鈍翁→奈良国立博物館蔵)平安時代 12世紀 作品13 大威徳明王図像(益田鈍翁→大和文華館蔵)鎌倉時代 13世紀 作品14 ◉孔雀明王像(井上馨→原三溪→東京国立博物館蔵)平安時代 12世紀 作品15 ◎焔摩天像(原三溪→MIHO MUSEUM蔵)平安時代 12世紀 作品16 ◎千手観音像(団琢磨→奈良国立博物館蔵)平安時代 12世紀 作品17 ◉那智瀧図(赤星弥之助→根津嘉一郎→根津美術館蔵)鎌倉時代 13世紀 作品18 ◉釈迦金棺出現図(松永安左ヱ門→京都国立博物館蔵)平安時代 11世紀 作品19 ◎清瀧権現像(原三溪→畠山一清→畠山記念館蔵)鎌倉時代 13世紀 作品20 ◎善光寺如来縁起絵3幅(高橋是清→根津嘉一郎→根津美術館蔵)鎌倉時代 13〜14世紀 作品21 ◉山越阿弥陀図(上野理一→京都国立博物館蔵)鎌倉時代 13世紀 作品22 ◎閻魔天曼荼羅図(村山龍平→京都国立博物館蔵)鎌倉時代 13世紀 作品23 ◎虚空蔵菩薩像(武藤山治→東京国立博物館蔵)鎌倉時代 13世紀 作品24 普賢菩薩像(益田鈍翁→細見亮市→細見美術館蔵)平安時代 12世紀 作品25 ◎愛染明王像(原三溪→細見亮市→細見美術館蔵)平安時代 12世紀 余談ですが、旧所蔵者が本名と号と入り混じってるのは大原さんの表記に従いました(鈍翁と三溪ね)。なぜ鈍翁と三溪だけなのかなあと思ったり。
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