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日本精神史(下) 講談社学術文庫2786
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日本精神史(下) 講談社学術文庫2786

長谷川宏(著者)

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日本精神史(下) 講談社学術文庫2786

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2023/10/12
JAN 9784065303047

日本精神史(下)

¥2,035

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2024/09/01

『日本精神史』(上・下) 長谷川宏という「在野の哲学者」を見つけた。 老哲学者の博識と深い思索で鮮やかに表現する世界は心に沁みる。35章のそれぞれが一冊の本のようで読者を独特の空間に誘う。読みだすと、定説にとらわれない意表をつく論考が次から次へと示されて、これがいつまでも続いてほ...

『日本精神史』(上・下) 長谷川宏という「在野の哲学者」を見つけた。 老哲学者の博識と深い思索で鮮やかに表現する世界は心に沁みる。35章のそれぞれが一冊の本のようで読者を独特の空間に誘う。読みだすと、定説にとらわれない意表をつく論考が次から次へと示されて、これがいつまでも続いてほしいという気持ちになる。 『日本精神史 近代編』(上・下)や『ヘーゲルの歴史意識』も続けて読んでみたい。 朝日新聞の連載記事で存在を知り、読んでびっくり。今までこの人のことを知らなかった。 この本は「美術と思想と文学を主な対象として日本の人びとの精神の移り行くさまをたどる」というもの。 作者は、若い頃は本を読んでいて体が熱くなることがよくあったが、齢80代で自分の書いているものを読んでいて「心が波立つ経験」をしたので書いていた時も「波立っていたのかもしれない」と。 2015年の初版を‘23年に文庫本にするために読み返した時の気持ちを「まえがき」に書いている。 4500年前の三内丸山遺跡の巨大建造物が「当時の人びとの共同の生命力と精神力の結晶として聳え立ちつつ同時に人びとに生きる力をあたえる美しい造形物として近くから遠くから眺められた」・・・第1章 火焔土器の「造形意思の強靭さと想像力の雄渾と技術の確かさに驚かざるをえない」・・・第2章 銅鐸、古墳、仏教の受容-霊信仰と仏像崇拝、『古事記』 ‥‥『万葉集』‥‥最澄と空海、『古今和歌集』と『伊勢物語』‥‥『枕草子』と『源氏物語』‥‥ 法然と親鸞‥‥『平家物語』‥‥能と狂言‥‥江戸の儒学‥‥本居宣長、浮世絵の成立と展開、鶴屋南北『東海道四谷怪談』等々   上・下 全35章 作者は最後に「日本精神史の数千年に及ぶ長い旅で人間の、人々の精神そのものが豊かであること、精神は一国や一地域の精神を超えた普遍的な精神であるとの思いが育まれた」と書いている。 日本の政治・文化の歴史に人の温もりを通わせる佳作で、読み応えのある作品であった。 ”心が波立つ体験”のおこぼれに与った。

Posted by ブクログ

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