商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | カドカワ= |
発売年月日 | 2023/08/02 |
JAN | 9784046818546 |
- 書籍
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上田文人の世界
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上田文人の世界
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商品レビュー
5
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
3作品ともプレイ済み・クリア済みなので、ストーリーやら当時の思い出やらがよみがえり、読んでいる最中何度も感極まってしまった。 そして各作品にどれだけのこだわりと想いを込められていたのか、それを知って、改めて上田さんの凄さに畏れに近い気持ちを抱くという。 値段的に決して安くはない本なのだが(あの分厚さと大きさでフルカラーなので致し方なし)あの世界観に惹かれた人は必読の本だと思う。 きっと上田さん作品の魅力を再認識し、あのゲームの世界へ戻りたくなることだろう。 少女の手を引き、巨像に挑み、そして人喰い大鷲と心通わせたあの世界への扉を開いてくれた巨匠に感謝を抱きながら。
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副題に「言葉のないゲームはどのように生まれたのか?」とあるように、上田文人氏のゲームは敵であれ味方であれ言葉が通じないことが多い。 相手は”城に捕らわれた神秘的な雰囲気を放つ少女”であったり、”自分の数十倍はある巨像”であったり、”犬・猫・鳥等などの要素がキメラ的に見受けられる大...
副題に「言葉のないゲームはどのように生まれたのか?」とあるように、上田文人氏のゲームは敵であれ味方であれ言葉が通じないことが多い。 相手は”城に捕らわれた神秘的な雰囲気を放つ少女”であったり、”自分の数十倍はある巨像”であったり、”犬・猫・鳥等などの要素がキメラ的に見受けられる大鷲”であったりする。 上田さんのゲームにはいくつも特徴があり、例えばミニマルなゲームデザインや、掴むというアクションの重要性、ゲームらしさとは何かを見直すアートワークの美しさが上げられるだろう、だが私が何よりも彼のゲームをプレイしていて感動してしまうのは、いずれの作品も意思疎通が困難な相手との「コミュニケーション」を描こうとしてる点なのだ。 それがこの副題はよく現していて、上田さんの「作家性」にも繋がっている。 『ICO』『ワンダと巨像』『人喰いの大鷲トリコ』それらのゲームがいかに作られたのか。そしてそのゲームを作った上田文人という人物がどのような経験を積み、何を考えていたのか。そんなことがこの本を読んでいると垣間見えてくる。 中にはゲーム本編では没案となったエンディングの絵コンテだったり、キャラクターの初期設定についても知ることが出来てファンとしては興味深い内容が書かれている。 ゲームの強みが「インタラクティブ性」にこそあるとすれば、彼のゲームほどその強みを活かした作品は珍しいだろう。そんなゲームがどのように生まれたのかを豊富な資料と共に辿ってゆく時間は、当時プレイしたゲームの思い出を辿ることにもつながり、豊かな読書となった。 上田文人さん素晴らしいゲームを作ってくださってありがとうございます。氏の次回作も期待しております。なあに10年待たされたのだから、いくらでも待つ覚悟は出来てますよ。
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