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政治学(下) 光文社古典新訳文庫
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政治学(下) 光文社古典新訳文庫

アリストテレス(著者), 三浦洋(訳者)

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政治学(下) 光文社古典新訳文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 光文社
発売年月日 2023/07/12
JAN 9784334754839

政治学(下)

¥1,540

商品レビュー

3.8

4件のお客様レビュー

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2026/03/01
  • ネタバレ

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ニコマコス倫理学もそうだったが、やはり3回ほど通読してようやく輪郭がつかめてくるレベル。訳者の三浦先生の解説が本当にわかりやすく、これだけでも読む価値あるのではと思える。 近年のポピュリズム(いい加減、この名称も不適切になっている気がするが)やコミュニタリアニズムとの関連まで含めて解説されていて、非常に考察の参考になった。 内容は言うまでもなく古典中の古典であり、門外漢の自分がちょっと読んだ程度ではどうしても断片的な感想になってしまうのだが、それを差し引いてもニコマコスに比べると少し読みにくいと感じるのは、解説にあるような二重構造的な論理展開の故か。 自分は、4~6巻が結論的な方がおさまりが良いのではないかと思えるタイプの人間だったようで、7巻以降はプラトンの「国家」「法律」との既視感を覚える内容でかえってわかりにくかった。 本書の成立過程は諸説あるとのことだが、他者が後から編纂した、ということの方がこの一見奇妙(と自分には思える)論理構造の説明としては合っているような。 とりわけ考えさせられたのは、「(よき民主制/共和制には)善く支配することと、善く支配されることの両方を学ばねばならない」というところ。 民主制とは成員達が数の上で平等であり、それゆえに全員が平等な量を受け取ることを正義とする、という定義ならば、支配することとされることもまた平等に受け取り、支配者はなんらかのシステムに則って交代を重ねていかなければならない。 だとすれば、我々、今の民主主義国家の市民は、支配されることと支配することをセットで学んで、考えているのだろうか。善く支配することは言うに及ばず、善く支配されることすらも考えていないかも? プラトンの「法律」には、犯罪を犯したものだけでなく、それを看過したものも罪に問われる、とあった。共同体の中にあってこそ人は真に善く生きることができる、とする考えを持ち、共同体を自分たちがどう作っていくか、という考えを、果たして自分は持てているだろうか。 また、メソテース(中庸)の意義もニコマコスに続いて説かれているが、こちらは国家にとっても中庸が最も大事であることが説かれている。 結局、右か左かではなく、どちらかに寄りすぎていないか、常に考え続けることこそが、イコール共同体と、その中で善く生きることを大事にすることそのものにつながるのだとすると、相手を非難することに時間を割く政治はなおさら空虚に思えてくる。 米国の(もしかすると日本も)のリベラルが支持を失った理由の一つは、もしかすると、「人権意識を基に行動する自分たちは常に正しい」という錯覚に陥り、相手を無知で野蛮と話の前から断じるような姿勢になったせいではないか。行き過ぎた人権尊重もまた、中庸から外れた姿勢には違いがないのに。 自分はどちらかというと左派かと思っているが、相手を守旧で野蛮と非難するだけの左派もまた、別の意味で醜い存在になりうることは心にとめておかねばならない。 それにしても、 ・民主制は平等を求めるあまり富裕者の財産の没収を試みるようになり、やがて民衆指導者に導かれて体制を不安定化させ、最悪の場合、民衆指導者が独裁者と化す。 ・寡頭性は民衆に対して自らが優れると考えるがゆえに数ではなく価値に比例した対等を求め、民衆を侮るようになり対立を深め、同士討ちや民主派との相克で体制を不安定化させる。 そのまま現代に当てはまると思うと暗然としてしまう。米国だと前者が「共和」党で後者が「民主」党に当てはまりそうなのが何とも皮肉。我が国も似たようなものだが。 厄介なのはこれらの対立を仲裁して安定化させる、中庸の体現であり仲裁者である中間層が先進国で溶解していて、対立軸解消の動機がないことか。 アリストテレスは奴隷制容認とみなされて批判されることが多いが、意外とメリトクラシー寄りというか、真に優れた人間なればその価値に見合うものを受け取るべき(配分的正義)を肯定しているので、単なる時代精神というだけではなく、優れた人間にはそれなりに報いてよい、という考え方のように見える。 アリストテレスの「優れた」は徳と富を有した、まさに名士と呼べる存在なので、もし、本当にこのような存在が居るのなら、確かにその人にはある程度報いがあってもよいと思える。 人類がみな平等で、等しい権利を受くべきことに疑いはないが、だからこそ、時に立ち止まって悪平等に陥っていないかを検証することも、これからのリベラルに必要なのではないだろうか、と考えた。

Posted by ブクログ

2024/07/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

政治学の下巻。まずは現実的な国制の話をする、上巻の続きから。 内乱などによって国制が変化したり消滅に至る要因はなんなのか、国制の種類ごとに分析し、長続きする国制を作るにはどのようにすべきかを考察していく。 そして満を持して純粋に理想的な国制とはどんなものかという話になる。個人の幸福をなす、徳を実践していく生き方を国制にも類似的に当てはめ、有閑的な平和を最大の目的として検討する。理想的な人口・国土・地形、市民の職業、子育てなどを論じた後、国造りの根幹をなす教育について詰めていくのだが、音楽について論じる途中で突然終わってしまって驚いた。上巻でも下巻でも「後に論じる」としてそのままになっている箇所がいくつもあったので、何かしらの続きが(実際に?アリストテレスの頭の中に?)あったのだろうが…。 図書館の返却期限があったので駆け足で読んできたが、訳がとても自然で注や解説も充実していたので分かりやすかったと思う。プラトンのような壮大さはないが、実際の国制の話から始めつつ「個人の幸福=徳を発揮する生き方」を一貫した軸にして理想の国制論まで論じていく美しさは感じることができた気がする。ようやく主要なアリストテレスの作品を読み終わったので、今後は必要に応じて読み返していきたい。

Posted by ブクログ

2023/12/11

 時代的なものを除外しても、よく体系的にまとまっていることに驚いた。人々の幸せにいかに政治が関わっていくか。一部、人権の面で、現代では不適切な部分もあるが、そこも含めて勉強になった。

Posted by ブクログ

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