商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2023/06/22 |
JAN | 9784004319788 |
- 書籍
- 新書
読み書きの日本史
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読み書きの日本史
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商品レビュー
4.2
6件のお客様レビュー
リテラシー史を考える際、筆から鉛筆という文具の問題、行書から楷書という書体の問題があるという指摘は面白かった。参考文献には興味を惹かれるものが多数あり。
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よく日本の近代化の条件としてリテラシー(読み書き能力)の高さということが指摘されるが、本書はそのリテラシーの歴史について「往来物」をキーに読み解いていく。 往来物の「往来」という言葉が手紙文のやり取りにその起源をもっていたことは知っていたものの、『庭訓往来』『商売往来』などは中...
よく日本の近代化の条件としてリテラシー(読み書き能力)の高さということが指摘されるが、本書はそのリテラシーの歴史について「往来物」をキーに読み解いていく。 往来物の「往来」という言葉が手紙文のやり取りにその起源をもっていたことは知っていたものの、『庭訓往来』『商売往来』などは中世から近世にかけての「教科書」という認識しかなく、「往来」がもつ歴史的な意味と役割には目が向かなかったのである。著者が言うように近代への連続性という視点からしかものを観ていなかったということであろう。 著者は幕末の日本の識字率が世界一だったという俗説には根拠がないと指摘しつつ、歴史の多面性にあらためて注意を喚起している。また長い歴史をもってきた「書字随伴型学習」「諸事随伴型教育」が現代のテクノロジーによってその根本から変わろうとしており、それは私たちの読み書き能力に大きな影響を及ぼさざるを得ないことを指摘する。読み書きができることが当たり前の社会は決して当たり前ではないことをあらためて気付かされるのである。
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識字能力が各年代で「どのくらいだったのか?」ってのはよく分からないらしい。江戸時代の日本は諸外国に比して、高い識字能力だったと言われているけど、読む方はともかく、書く方は日本でも厳しかったようだ。これは書き言葉が言文一致ではなかったからで、候文がちゃんと書けるのは一握りの知識階級...
識字能力が各年代で「どのくらいだったのか?」ってのはよく分からないらしい。江戸時代の日本は諸外国に比して、高い識字能力だったと言われているけど、読む方はともかく、書く方は日本でも厳しかったようだ。これは書き言葉が言文一致ではなかったからで、候文がちゃんと書けるのは一握りの知識階級だけだったのだそうだ。そんな中で書き言葉の手本となったのが「往来物」で、これは手紙のテンプレート集。これにより生活するうえでの書類のやり取りが庶民にも可能になったのだそうだ。やっぱり言文一致ってすごい発明だったんだなぁ。
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