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人間非機械論 サイバネティクスが開く未来
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人間非機械論 サイバネティクスが開く未来
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商品レビュー
4.7
3件のお客様レビュー
ウィーナーによって創始されたサイバネティクスは、現代を生きる多くの人にとって当たり前とも感じられるようなコンピューターパラダイム的な考え方を生み出した。この考えは人をシステムに従属させる見方に繋がり、人間機械論的な思考、現代のさまざまな課題と結びついている。 一方、ウィーナーの思...
ウィーナーによって創始されたサイバネティクスは、現代を生きる多くの人にとって当たり前とも感じられるようなコンピューターパラダイム的な考え方を生み出した。この考えは人をシステムに従属させる見方に繋がり、人間機械論的な思考、現代のさまざまな課題と結びついている。 一方、ウィーナーの思想にはもう一つの側面があった。それはウィーナーの時点では、機械と生命は異なるものであって欲しい程度の考察にとどまっていたが、のちにセカンドオーダーサイバネティクス、ネオサイバネティクスとして展開してゆき、一つの生命非機械論につながる。 サイバネティクスを一つの情報処理機械のメカニズムとして肯定的に捉えるエンジニアリング的な視点とは異なるものを求める目線が、ウィーナーの「サイバネティクス」からひしひし感じられていたところ、本書を読んだらやはりそこを突き詰めて生まれた学問があったようだ。
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おそらく直接的でなく、西垣通氏の著書からサイバネティックスに関する選書レベルのものを探してたどり着いたのだが ホットとまでは言えない研究の血脈の限られた経路ということを考えると、現在的にこれが述べられる書籍の成立に西垣氏の薫陶があったのもさもありなんといったところ。 内容的には...
おそらく直接的でなく、西垣通氏の著書からサイバネティックスに関する選書レベルのものを探してたどり着いたのだが ホットとまでは言えない研究の血脈の限られた経路ということを考えると、現在的にこれが述べられる書籍の成立に西垣氏の薫陶があったのもさもありなんといったところ。 内容的には、そもそもサイバネティックスとはという段階から読み進めねばならない立ち位置だったため、西垣氏の各著作で散見したような人物や用語の概要は以前に見たものはこれかという追認をどうにか進められる程度の解説の噛み砕きがあって助かったし、分野への興味という意味では本書の再読含め広くあたってみようと思えた。 元々は基礎情報学の学習テキスト然としたものをどうにか読みこなし試行錯誤すべきかと思っていたが、ひとまず本著がそれまでの橋渡しとして機能してくれたように思う。
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むずかしい。 しかし、7章で、これまでの展開を丁寧に要約してくれているので、前書き、1章、7章で全体像はつかめる気もする。 そうは言いつつ、オートポイエーシス、セカンドオーダー、繰り返し読んでも意味は分かりづらい。なるほどと思う瞬間もあるし、そうか?と疑問を抱く瞬間もある。 ...
むずかしい。 しかし、7章で、これまでの展開を丁寧に要約してくれているので、前書き、1章、7章で全体像はつかめる気もする。 そうは言いつつ、オートポイエーシス、セカンドオーダー、繰り返し読んでも意味は分かりづらい。なるほどと思う瞬間もあるし、そうか?と疑問を抱く瞬間もある。 確かに自身という「個」は、外部から設計されたわけではない。その点で、生命維持にとどまらない日々の生活は、自らが自らを設計していると言えよう。 ゲノムという大局で生命を見たとしても、それが個々の生命体に別れた時に、差異が発生する説明に至らない。ある種のセンチメンタリズムでしか語り得ない気もする。 しかしながら、人間に主眼をおいたとして、コンピューティング・パラダイムに身を置いたほうが人類は発展する気がするな。
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