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政治的に無価値なキミたちへ
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政治的に無価値なキミたちへ

大田比路(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 イーストプレス
発売年月日 2023/04/23
JAN 9784781621944

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商品レビュー

3.7

9件のお客様レビュー

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2025/01/15

早稲田大学で非常勤講師を務める著者の講義を書籍化した本。自らのイデオロギーを認識したうえで、政治的な課題について現状を知り、理念を持った政治的行動を選択するよう説いている。本書で扱っている内容は、人権、労働環境、結婚観、死刑制度、君主制・共和制、議会制・大統領制など多岐にわたり、...

早稲田大学で非常勤講師を務める著者の講義を書籍化した本。自らのイデオロギーを認識したうえで、政治的な課題について現状を知り、理念を持った政治的行動を選択するよう説いている。本書で扱っている内容は、人権、労働環境、結婚観、死刑制度、君主制・共和制、議会制・大統領制など多岐にわたり、OECD(経済協力開発機構)加盟国との比較を通して日本の特徴を考察している。イラストや資料が豊富であり、章立てで分かりやすくまとめられている。 本書は読者に対してやや挑発的な姿勢で書かれていて、苦手な人も一定数いると思われる。日本人に不都合な事実を一切忖度なく書き表し、読者は残酷な現実と向き合うことを強いられるため、不快の思いをする人もいるだろう。 また、誘導的な主張が散見され、全てを鵜呑みにはできないことに注意されたい。 例えば失業に関する記述では、公費予算全体のうち失業給付に費やされる割合を各国別で示したうえで、「日本の失業給付水準が低く、失業に対する恐怖があるから、労働せざるを得なくなっている」という論理展開をしている。しかし、これについては失業率と失業給付水準の因果関係が逆である可能性がある。 他にも、棒グラフの軸が0から始まっておらず誇張されていたり、比較対象の国が恣意的であったりして、読み取りには気をつける必要がある。 上記のマイナスな側面を差し引いても有り余る学びとしての価値は評価したい。学校教育やメディアが取り上げないような政治的課題を知ることができ、自分の価値観や政治思想を見つめ直す良いきっかけとなる。刺激的な内容が多く含まれていて、ぜひ政治に対する関心の薄い人に読んでもらいたい一冊である。 本書から学んだこと - アフリカの一部地域にはFGM(female genital mutilation)という文化が2000年以上前からある。3~5歳の幼い女性の性器を切除したり縫合したりして、物理的に結婚までの処女を守らせるものである。外野から見れば残虐な文化であり、女性の人権侵害に思われるが、内部の人間はその文化に崇高な価値を感じているはずである。欧米発祥の人権を押し付け、その土地の文化を壊していいのか。人権の「普遍主義と相対主義」という論点に関する1つの良い例である。 - 日本の刑法212~216条では堕胎に関する罪が列挙されているが、母体保護法により例外的事情があれば中絶してよいことになっている。その判断は担当医師の自主性に委ねられ、中絶手術が多く施されている。 - 日本やイギリスが議会制君主国であるのに対し、フランスは半大統領制共和国である。国民から直接選ばれる国家元首兼政府首脳の大統領と、議会から選出される首相が共存する。政府首脳が事実上2人いて、大統領は首相の意向(ひいては議会の意向)を配慮しながら国家を運営する。また、ドイツは議会制共和国である。連邦会議で選ばれる大統領は単なる象徴的地位で、政府首脳は議会から選出された首相1人が担う。

Posted by ブクログ

2024/08/27

ちょっと極端な意見に思えるけれど、これくらい書かないと自分も含めて若者は日本の政治に危機感を覚えないかもしれない。 「FGM」については私も昔から他人事ではなく世界全体で考えていくべきだと思っていた。当事者の女の子は考えられるほど大人ではないし、誰しもナイフや石で切られて、止...

ちょっと極端な意見に思えるけれど、これくらい書かないと自分も含めて若者は日本の政治に危機感を覚えないかもしれない。 「FGM」については私も昔から他人事ではなく世界全体で考えていくべきだと思っていた。当事者の女の子は考えられるほど大人ではないし、誰しもナイフや石で切られて、止血も砂をかけるだけというのは痛いし危険だと想像できるだろう。外の人間が介入する必要があると思う。女性器がナイフで切られている地域は多いのに男性の方を切るという文化がないというのが、また別の話にはなってくるけれど不思議。 日本の国公立大学の学費が世界と比べて高いことについて、たしかに貧しい人は大学に行くことができない国ではあるけど、それが当たり前だとおもっていたところもある。それが良くないことだと多くの人が思えるようになるには時間がかかりそう。 他の国に比べて税金を奨学金にほとんど使っていないというのも納得できる。4年間大学に行かなくても働くところはあるし、大学で学ぶことは社会に絶対必要なことだと考えている政治家も少ないのだろう。 このまま他の国に研究や開発で遅れをとり日本人が外国人の下で働くことになる未来が見える。 過労自殺が多いという問題はもう日本では諦めた方がいいかもしれないと思った。ニュースでは働き方改革などと言われているけど、実際何も変わらない。社会に出てみたら、みんな過労が素晴らしいという顔をしている気がする。 一部の中小企業や教員はサービス残業は当たり前だし、休日出勤をしても振替休日なんか取れるわけがないし、年休も適当に紙の年休簿に書いて休暇をとったことにしている。労基に入られたらアウトだというけど、小さいところにわざわざ労基は来ない、、そして会社を破壊するために通報できる勇気を持った労働者もいないのでは、、 正直この本を読んで、普段選挙に行かない人が選挙にいくようになるとは思わないけれど、いろいろ日本も終わってんなくらいには思ってくれるかもしれない内容だった。  若者が多く選挙に行くようになると、この傾いた日本がどう変わっていくか、少しでも変わるのかを書いてほしいと思った。

Posted by ブクログ

2024/01/11

政治的事柄について網羅的に知れる+日本の現状を知れる本。 ではあるが、かなり偏っているように感じる。日本については悪いことしか書かれていない。確かにそうなのかもしれないが、他の側面から考察した状況なども踏まえて書いてくれるともっと信頼性が増すように思う。 大学の教授で学問的に研究...

政治的事柄について網羅的に知れる+日本の現状を知れる本。 ではあるが、かなり偏っているように感じる。日本については悪いことしか書かれていない。確かにそうなのかもしれないが、他の側面から考察した状況なども踏まえて書いてくれるともっと信頼性が増すように思う。 大学の教授で学問的に研究しているのであれば、もう少し丁寧な論理展開と言葉遣いが欲しい。

Posted by ブクログ