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ぎょらん 新潮文庫
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ぎょらん 新潮文庫

町田そのこ(著者)

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ぎょらん 新潮文庫

935

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2023/06/26
JAN 9784101027425

ぎょらん

¥935

商品レビュー

4.2

449件のお客様レビュー

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2025/02/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

すべての篇において朱鷺が関わる物語。 ぎょらんを口にした人の幸福感よりも苦しさの方が強く描かれているのは、実際に死を前にして後悔する人の方が多いからなのかな。 もっと会いに行けばよかったとか、あの時こうすればよかったとか。 でも町田さんは、死者はそんなこと気にしていないしむしろ幸せで、悔やむ必要はない、そう教えてくれているように感じる。 ときどき、もしこの「行ってらっしゃい」が最期だったら…と思ってしまうことがある。 伝わる鼓動に恐怖を感じることがある。 共に過ごした時間が長い相手ほど想像してしまう。 でも、いつやって来るか分からない「死」に怯えて生きるのではなく、いつやって来ても後悔しないように向き合って生きていけたら、いつかのお別れも苦しくないかもしれない。 「今」との向き合い方を改めさせてくれる物語だった。

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2025/02/06

「52ヘルツのクジラたち」を読んで別の町田そのこさんの作品を読んでみよう。そんな感じで手に取った「ぎょらん」 死者の残された願いが分かる珠。だからこの作品は案の定、誰かの死と残された人の心象を軸に展開されていく。 僕はてっきり残された者がぎょらんを食べて克服するのかな?と我ながら...

「52ヘルツのクジラたち」を読んで別の町田そのこさんの作品を読んでみよう。そんな感じで手に取った「ぎょらん」 死者の残された願いが分かる珠。だからこの作品は案の定、誰かの死と残された人の心象を軸に展開されていく。 僕はてっきり残された者がぎょらんを食べて克服するのかな?と我ながらおもんない考察をしていたが、そんな単純な話じゃないってのがポイント。 前に読んだ作品のことを考えると誰かの助けによって苦悩を克服し、乗り越えた人がまた誰かを助ける。という展開が多い気がする。町田そのこさんの人生哲学の一部なのだろうか。 「52ヘルツのクジラたち」は305ページだからじっくり感情移入ができましたが、今作は7章で512ページなので大雑把に計算すると73ページ。感情移入するには難易度が高いと感じた。しかも登場人物の背景が悲惨過ぎてシンパシーを感じずらい。幸なのか不幸なのか... でも御舟くんのお話は痺れたね。 蘇芳くんが笹本さんに伝えた言葉なんか好きすぎてマイ国語辞典(メモ帳)に丸々書いちゃったもんね~ 絶対忘れたくない感動。

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2025/02/05

亡くなった人と残された人… 死というものに身近な形で経験するとき、遺族は悲しみや後悔を 抱えて、もう聞くことができない 亡くなった人の言葉を探して しまいます。 それが、亡くなった人の最後の言葉として、ぎょらんが存在するなら… ぎょらんの存在に翻弄され、引きこもりにまでなってし...

亡くなった人と残された人… 死というものに身近な形で経験するとき、遺族は悲しみや後悔を 抱えて、もう聞くことができない 亡くなった人の言葉を探して しまいます。 それが、亡くなった人の最後の言葉として、ぎょらんが存在するなら… ぎょらんの存在に翻弄され、引きこもりにまでなってしまった 朱鷺くんが、 ぎょらんを通じて知り合った人に 励まされたり、励ましたりしながら少しずつ自分を取り戻す 不思議だけど、読みごたえのある 素敵なストーリーでした。 終活というものをきちんとするというのは、残された人にとっても 亡くなった人と繋がれる瞬間であるというのは本当に大事なことだと思いました。

Posted by ブクログ