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皮革とブランド 変化するファッション倫理 岩波新書1975
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皮革とブランド 変化するファッション倫理 岩波新書1975

西村祐子(著者)

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皮革とブランド 変化するファッション倫理 岩波新書1975

990

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2023/05/23
JAN 9784004319757

皮革とブランド

¥990

商品レビュー

3.5

3件のお客様レビュー

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2023/10/08

ファッショングッズとしての皮革は、毎日のように目にする。 が、それがどうやって私たちの手元に届くのか。 恥ずかしながら、この歳になるまで、全く考えたことがなかった。 筆者は世界各地の皮を作る職人を調査してきた研究者。 動物の屠殺から、皮をはぎ、肉や毛を落とし、タンニンなどを用い...

ファッショングッズとしての皮革は、毎日のように目にする。 が、それがどうやって私たちの手元に届くのか。 恥ずかしながら、この歳になるまで、全く考えたことがなかった。 筆者は世界各地の皮を作る職人を調査してきた研究者。 動物の屠殺から、皮をはぎ、肉や毛を落とし、タンニンなどを用いてなめす。 皮なめし職人は高度な技術を持ちながらも、重労働の上、においや汚れが忌避され、かつてはコミュニティの周縁に追いやられることが多かったという。 この話は、日本国内でのこととしては聞いたことがある。 が、イベリア半島やモロッコのユダヤ系の人々や、客家なども同じような歴史を持っていたということは、本書で初めて知った。 本書は、筆者のこれまでの研究の成果を取り込んで、さまざまな方向から皮革づくりをめぐる問題を取り上げていく。 読み方が雑だったのだろうが、話があちこちに飛んでしまい、追いかけるのが結構大変だったというのが正直な感想だ。 問題の広がりは理解できたが、問題間の有機的なつながりまでは十分理解できなかった。 それから、ファッション業界が、あるいは消費者が倫理性を今ほど重視するようになったのはなぜなのか。 現象としてそのようなことが起きているのはわかるが、実際どの範囲で、どこまでひろがっているのか。 こういった疑問もまた、出てくる。 読んでいて俄然面白くなってきたのは、第五章「日本の皮革はブランディングできるか」。 日本の皮革加工の現状についてのことだ。 ヨーロッパでは、(うまくやれた)職人たちは地位を向上させる。 が、対照的に日本ではうまくいかなかったようだ。 世界に誇れる品質の皮革を作れる技術がありながら、それをうまくブランド化できず、買いたたかれてしまったというのだ。 技術は一度絶えてしまうと、復活させるのが難しい。 その意味では、ブランディングをして、持続可能な範囲で製品づくりを継続することと同時に、技術を記録・保存する努力も必要なのかもしれない。

Posted by ブクログ

2023/09/15

皮製品は「なめす」工程が難しい。 ここの作業内容次第で品質が左右されるからだ。その作業内容から専門職が求められるとともに、特定の層の人々が担ってきた。動物を捕獲し皮をなめす工程に厳格なルールを持ち込んだのが西欧の企業。彼らは自分に都合の良いルールを作ることに長けている(これが腹立...

皮製品は「なめす」工程が難しい。 ここの作業内容次第で品質が左右されるからだ。その作業内容から専門職が求められるとともに、特定の層の人々が担ってきた。動物を捕獲し皮をなめす工程に厳格なルールを持ち込んだのが西欧の企業。彼らは自分に都合の良いルールを作ることに長けている(これが腹立たしい)。そしてルールに合わない制作方法を採用している他地域の製品を攻撃することになる。こうしてブランドが確立していく訳だけど、バーキンの件を知ると、彼らの図々しさというかしぶとさがよく分かる。恥ずかしくないんだろうなぁ。

Posted by ブクログ

2023/06/13

3章、4章、終章が特に興味深かった。 その土地に行かなければ手に入らない地産地消のブランド、およびそのためのブランディングという構想が今後どういうふうに展開されていくか気になる。

Posted by ブクログ

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