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羊と日本人 波乱に満ちたもう一つの近現代史

山本佳典(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 彩流社
発売年月日 2023/03/21
JAN 9784779128639

羊と日本人

¥3,850

商品レビュー

2.5

2件のお客様レビュー

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2023/09/07

こんなによく調べてあることに敬意を表します。 羊をめぐるこんな歴史があったんだなあと。 貴重な一冊だと思います。

Posted by ブクログ

2023/07/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 実録『羊をめぐる冒険・明治~昭和編』だ(笑)  羊博士が満州に渡ったように、日本の緬羊家たちが日清戦争後に満州国で緬羊改良計画に携わった。  日本の牧羊事業は、1875(明治8)年5月、「牧羊開業の儀伺」が朝廷の評議で承認されたことに始まる。そこに関わった外国人ジョンス(D.W.アップジョーンズの通名)の貢献から解き明かす。  ジョンスが当時の日本人の資質を見抜いている記述が興味深い。 「曰く、日本各地を巡って多くの士族と接してきたが、彼らのような利発な人々が帰農して国益をもたらすかどうかは政府の政策にかかっている。彼らを開墾の先頭に立たせ、農具や家畜を供給し、農学の知識を与えれば、国富の増加に寄与するだろう。」  こうしてかつての武士が、農業、畜産に関わり、その後の近代日本の発展の一部を担ったという話を、多くの資料に当たり、多くの民間人を取り上げ、さながら群像劇の如く、昭和を迎え太平洋戦争の終焉までを描く。牧羊事業と、国家繁栄と戦争と関連が見えてくる。  千葉、下総が、まずはその舞台となる。その後、北海道へ。病気(疥癬病など)や寄生虫に弱い羊を、いかに海外から持って来るか、如何に飼育し数を増やしていくかの奮闘が綴られる。そして、日清・日露戦争を経て、そのスコープは遠く外地にも及んでいく。朝鮮、台湾、そして満州だ。大正のころには「緬羊百万頭増殖計画」も打ち出され、イケイケどんどん感も増殖していく。  衣服の原料、食料として羊は求められていたそうな。日清・日露戦争で疲弊した経済、その立て直しにも寄与したという。 「長い戦争で疲弊した経済において、家畜への投資が必要な農家としては、投資額の大きい牛を購入するよりも小柄で経済的な羊を購入するほうが無難な判断になる。」  そうして、百万頭計画に対しその数はどうなったかというと、 「羊の飼育頭数は1918(大正7)年5月末の飼育頭数4412頭から終戦時点で約18万頭に増えており、北海道や東北の山間部に限らず日本の津々浦々に羊の姿があった。」  最大80万頭まで拡大したようだが、繁殖率の悪い羊は、やがて廃れていく。  太平洋戦争後、高度経済成長の頃には、化学繊維の台頭で、衣料原料としても時代遅れとなり、日本牧羊業の端緒となった下総御料牧場も1969年に閉鎖される。成田空港の建設だ。  羊を通して読み解く日本近代史。なかなか面白かったが、マニアックすぎる!(苦笑)

Posted by ブクログ

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