商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ふらんす堂 |
発売年月日 | 2023/02/19 |
JAN | 9784781415369 |
- 書籍
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山崎方代の百首(6)
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山崎方代の百首(6)
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商品レビュー
4.5
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平易な言葉を使いしみじみとした味わいのある山崎方代の短歌の中から百首を選んだアンソロジー。著者の藤島秀憲さんの読みがいい。姉が一人いたこと、愛した女性は広中淳子さんであったことなど新しい知見もあった。「寂しいが吾れにひとりの姉があるかなしきを打つこのときのまも」「とぼとぼと歩いて...
平易な言葉を使いしみじみとした味わいのある山崎方代の短歌の中から百首を選んだアンソロジー。著者の藤島秀憲さんの読みがいい。姉が一人いたこと、愛した女性は広中淳子さんであったことなど新しい知見もあった。「寂しいが吾れにひとりの姉があるかなしきを打つこのときのまも」「とぼとぼと歩いてゆけば石垣の穴のすみれが歓喜をあげる」「こんなにも湯吞茶碗はあたたかくしどろもどろに吾はおるなり」「かたわらの土瓶もすでにねむりおる淋しいことにけじめはないよ」「一度だけ本当の恋がありまして南天の実が知っております」「ふるさとの左右口郷は骨壺の底にゆられてわがかえる村」「めずらしく晴れたる冬の朝なり手広の富士においとま申す」
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山崎方代の歌について、「常に私の隣に居てくれた」と表す藤島秀憲氏の解説による百首。 俵万智さんの「あなたと読む恋の歌百首」に収録されている「一度だけ本当の恋がありまして南天の実が知っております」という一首が印象深く、歌集を読んでみたいと思っていましたが今回このような入門者にも理解...
山崎方代の歌について、「常に私の隣に居てくれた」と表す藤島秀憲氏の解説による百首。 俵万智さんの「あなたと読む恋の歌百首」に収録されている「一度だけ本当の恋がありまして南天の実が知っております」という一首が印象深く、歌集を読んでみたいと思っていましたが今回このような入門者にも理解し易い一冊で、思わず手に取りました。 自然と語らい、素朴な花を愛し、身の回りの手を伸ばせば届く範囲内のことを、単純に詠んでいるようで、実は非常に巧みな技を持ち、推敲に推敲を重ね、時間をかけて一首一首を発表したのだろうということもよくわかりました。 戦争で目を負傷し、右目の視力を失ったこと、センチメンタルでロマンチスト、たった一度だけ会った広中淳子さんを一途に思い続けたことや、様々な背景を知りながら最後の時まで読み続けた歌が1冊にまとめられ、一編の物語を読んだかのようでした。
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