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刀と傘 創元推理文庫
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刀と傘 創元推理文庫

伊吹亜門(著者)

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刀と傘 創元推理文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 2023/04/19
JAN 9784488481216

商品レビュー

3.6

10件のお客様レビュー

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2024/09/16

歴史苦手勢からすると取っ付きづらい。『イクサガミ』くらいエンタメに振り切ってくれれば大丈夫なんだけど。

Posted by ブクログ

2024/06/21

 尾張藩士の鹿野師光と佐賀藩士で後の初代司法卿の江藤新平のコンビが数々の不可解な事件を解決していく連作短編集で、事件を経て友情を深めつつもお互いの正義の違いにより袂を分かつことになってしまう悲哀や幕末~明治初期の動乱の時代だからこそ起こる犯罪とその動機が綿密に組み込まれていて面白...

 尾張藩士の鹿野師光と佐賀藩士で後の初代司法卿の江藤新平のコンビが数々の不可解な事件を解決していく連作短編集で、事件を経て友情を深めつつもお互いの正義の違いにより袂を分かつことになってしまう悲哀や幕末~明治初期の動乱の時代だからこそ起こる犯罪とその動機が綿密に組み込まれていて面白かった。

Posted by ブクログ

2024/03/13

まさに堂々たる歴史本格ミステリ! という連作短編集でした。 舞台となる時代は、幕末から明治という日本の激動期。維新の志士の密室殺人から始まり、明治の日本の雰囲気を湛えた、風格あふれる短編がその後も続いていきます。 史実やこの時代ならではの設定、そして人間感情を巧みに織り込みつ...

まさに堂々たる歴史本格ミステリ! という連作短編集でした。 舞台となる時代は、幕末から明治という日本の激動期。維新の志士の密室殺人から始まり、明治の日本の雰囲気を湛えた、風格あふれる短編がその後も続いていきます。 史実やこの時代ならではの設定、そして人間感情を巧みに織り込みつつも、一方で本格ミステリとしての論理もおろそかにしない。本格ミステリの楽しみどころ王道は、だれが犯人か?のフーダニットと、どうやって犯行におよんだかのハウダニットだと思うけど、 この小説ではそれに加え、この時代ならではの人の感情の機微や史実を織り込んだホワイダニットが、ミステリとしても、そして小説としても、話を深化させていきます。 そして犯人当てだけでなく、倒叙ものであったり、探偵が陥れられるパターンであったりと、パターンの多さも、作者である伊吹亜門さんの実力の確かさを裏付けしていると思います。どのパターンもいずれもスキがないと感じました。 ミステリとしての完成度はもちろんのことだけど、幕末、明治と日本の激動期の雰囲気を感じさせる筆力も素晴らしかった。時代の雰囲気の描き方や文体が相まって、新人賞受賞作を含むデビュー作と思えない雰囲気や、オーラをまとった作品だと思います。 そして探偵役となる江藤新平と、ワトソン役となる鹿野師光の関係性の変化も見ものだったと思います。抜群の名コンビとして物語全編で活躍するのかと思いきや、お互いの正義の価値観のズレから、徐々にすれ違いが生じ袂を分かつにいたり、そして… 特殊設定ならではのミステリというのは、他にもいろいろ作品はあると思いますが、幕末、明治という実際にあった時代を特殊設定として活用することで、本格ミステリのパズラー的部分に深みが増し、独自の輝きを放つ作品だと思いました。 今後もミステリー系の作品はもちろんだけど、個人的にはミステリーの枠にとどまらない、近代が舞台の超骨太な小説も書いていただきたいと思ったりします。とにかく今後の伊吹さんのご活躍が楽しみになる作品でした!

Posted by ブクログ

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