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アリバイの唄 夜明日出夫の事件簿 有栖川有栖選 必読!Selection 10 徳間文庫
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アリバイの唄 夜明日出夫の事件簿 有栖川有栖選 必読!Selection 10 徳間文庫

笹沢左保(著者)

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アリバイの唄 夜明日出夫の事件簿 有栖川有栖選 必読!Selection 10 徳間文庫

990

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 徳間書店
発売年月日 2023/04/13
JAN 9784198948474

アリバイの唄 夜明日出夫の事件簿

¥990

商品レビュー

3

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2023/05/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あの2時間サスペンス「タクシードライバーの推理日誌」に原作があったとは!というかこれが原作だったとは!ということも知らず購入。 有栖川先生が解説で書いている通り「こんな理由で殺人を?」とは思ったけれど、それも時代(90年代)だからなんだろうな。 同じく気になったのは、千紗が殺人犯かもしれないということを伝えられた律子の態度の豹変ぶり。あんなに仲が良かったのに、殺人犯かもしれないと思ったら、呼び方まで変わっちゃうの?切り替え早くない?自分がアリバイ作りに利用されたんだから、それは不快だろうけど…。人間怖い。

Posted by ブクログ

2023/04/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

● 感想  テレビドラマ「タクシードライバーの推理日記」の原作であり、シリーズ探偵である夜明日出夫が登場した作品  夜明の幼馴染である令嬢、大町千紗が、高月静香という女性の殺人の容疑者として疑われる。夜明は、元刑事として、現役の刑事で古くからの友人である丸目平八郎と協力して捜査を行う。  ポイントはアリバイ崩し。大町にはアリバイがあったが、そのアリバイのポイントは、逗子の別荘で、午前4時にいたことが、電話により証明されているというもの。いったんは、このアリバイが崩せないと考え、大町は容疑からはずれるが、続いて高月の愛人である夏木潤平という県議会議員が死亡する。自殺か、事故か、あるいは他殺か。夏木は最後に、「カビン、タトウ、インサイ、ザサイ」と2度繰り返し、最後に、「オウチサ」と付け足した。  さらに、千紗が、「赤いリンゴ」、「バイカルの果てしなき道を」、「みかんの花が咲いている」、「ペンギンさんがお散歩していら空からステッキ落ちてきて」という鼻歌を繰り返し歌っている…ということを聞き、夜明は、千紗を疑う。  このあたりはバカミスっぽい要素もあるが、千紗が歌っていたのは、「アリバイハカンペキ」ということ。これがタイトルの「アリバイの唄」であり、これが、夜明が千紗を疑うきっかけとなる。  「カビン、タトウ、インサイ、ザサイ」は、英語で、千紗の内腿には入れ墨があるという意味。千紗はフランス留学をしていた際、当時愛したフランス人の船乗りの名前のタトゥーを入れていた。この秘密を隠すために、殺人をする。  そしてアリバイトリックは、逗子にある別荘と同じ外観、内装の別荘を蒲郡市にも作っていたというもの。これにより、従妹の小日向律子を眠らせ、逗子の別荘にいたと誤診させたというもの。大がかりであまり、確実性のないアリバイトリックでリアリティはないが、バカミスチックで面白いトリックではある。  動機が前時代的で、トリックは大がかり。そういった意味では、一時代、二時代前の本格ミステリっぽい感じだが、そういったもののしてみればそれなりに面白い。  有栖川有栖の解説によると、「読みどころであるアリバイトリックは、笹沢自身の膨大な旧作の中には、原理が似た例がなくはないが、別物のトリックに仕上がっているし、こちらのスケールが格段に大きい。」とある。バカミス的だが、インパクトはある。  タイトルにもなっている唄は、謎を解明するためのフェアな手掛かりとはいいがたいとしながら、作者の稚気が感じられるとしている。まぁ、笹沢も、このトリックと併せて、リアリティより面白さ、意外性を追求した作品としてこういった稚気を出したのだとも思う。  意外性こそあまりないが、話運びのうまさはさすが、笹沢佐保。トータルで見ると、ギリギリ★3という感じか。 ● サプライズ ★☆☆☆☆  結局のところ、一番疑わしい大町千紗が犯人。一番怪しい人物にアリバイがある→アリバイ崩しという構成。意外性はあまりない。 ● 熱中度   ★★★☆☆  それほど長くないし、読みやすい文体。どんなアリバイを作っているかという興味はあるが、サスペンス感はない。読む手は止まらないというより、さらっと読める印象 ● 納得度 ★☆☆☆☆  動機が1時代前で、今からだと、どうしてこれで殺人をと感じる。そこは、当時ならとして納得しても、こんなことしないだろうと思う。これだけの時間と費用をかけるのであれば、もっとましなトリックがあるだろうに。タイトルになっているアリバイの唄もバカミス的。納得度は低い。 ● 読後感 ★★☆☆☆  最後は、大町千紗が自殺することを示唆して終わる。笹沢はさすがに小説がうまいので、これだけのバカミストリックでもそれなりに読ませるし、読後感の悪さも出ている。 ● インパクト ★★★★★  人気テレビドラマ、タクシードライバーの推理日記の原作で1作目というのもインパクトがあるし、アリバイの唄のばかばかしさも、家を丸々もう一軒建てるというトリックの大胆さもバカミス的でインパクトがある。インパクトは抜群といえる。 ● 偏愛度 ★★☆☆☆  徳間の特選シリーズは好き。笹沢作品は安定感もある。徳間の特選のシリーズの中で、有栖川有栖がセレクションしており、このシリーズの売り上げが一番にいいのかとも思う。コンスタントに出ている。買ってはいるが、徳間の特選シリーズの中ではそこまで好きなシリーズではない。単体で見ると、そこまで好きではない。

Posted by ブクログ

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