商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2023/03/23 |
JAN | 9784334915209 |
- 書籍
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花だいこん
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花だいこん
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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
『だいこん』、『つばき』に続くシリーズ三作目。 棄捐令の発令により、かつてない不景気の江戸の町。 ご多分に漏れず、仕事が減っていた大工の安治は、ある日薬種問屋〈蓬莱屋〉が看板の思案を募集している事を知り、“巨大提灯”というアイデアで応募しようと乗り出しますが・・・。 前二作は...
『だいこん』、『つばき』に続くシリーズ三作目。 棄捐令の発令により、かつてない不景気の江戸の町。 ご多分に漏れず、仕事が減っていた大工の安治は、ある日薬種問屋〈蓬莱屋〉が看板の思案を募集している事を知り、“巨大提灯”というアイデアで応募しようと乗り出しますが・・・。 前二作は、つばきと彼女が営む一膳飯屋〈だいこん〉の話でしたが、今回はつばきの父親・安治がメインの物語です。 因みに、つばきは〈だいこん〉を知人のおてるに譲り、商いから身を引いて両親と同居している状況なので、今作では脇役という感じです。 さて、薬種問屋の看板コンペに安治と共に挑むのは、旧知の渡世人・弐蔵親分と、講釈師で絵心のある三太郎。 そして彼らをバックアップする大店の提灯屋〈ひさもと〉の協力を得て計画が進んでいきます。 マムシの絵がインパクト大の巨大提灯の案を思いついた安治は、一作目の『だいこん』の中でも仕入れの食材を運ぶ“桃太郎車”の発案をしたりと、何気にアイデアマンなんですよね。 そのマムシの元絵を担当する三太郎と、提灯屋〈ひさもと〉の職人頭・真之介の奇跡のような関係性のエピソードを絡めたりして話は進みます。 そして、山本作品ではお馴染みの“江戸のを粋”へのこだわりが本書でも随所に描かれていて、勿論それは良いのですがちょっとでも無粋な振舞いをするとすぐにピりつくのは、さすがに何だか面倒だな・・と、正直思ってしまいました。 とはいえ、安治たちが一丸となって挑む姿にはエールを送りたくなりましたし、コンペの競争相手の姑息な根回しにハラハラもしながら楽しく読ませて頂きました。 それだけに、ラストの展開には思わず愕然となりましたね。 話の中盤で、安治が弐蔵に“娘(つばき)の行く末を引き受けてくれ”と語った時に弐蔵に“言い遺しみてえなことを言うんじゃねえ”と返されている場面があったのですが、まさかこれがフラグとなるとは・・という感じです。 今作で意外とファザコンだったことが判明したつばきですが、彼女の今後と弐蔵との関係が変化するのか・・もし続きがあるなら、その辺気になるので読んでみたいですね。
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山本一力の名作「だいこん」の待望の続編と思いきやスピンオフ的な作品でした。一膳飯店「だいこん」を辞したつばきの父親を主人公に、老舗薬屋の看板仕立てに奔走する姿が肝の話となりましたが、山本一力お得意の義理人情に溢れた江戸っ子の真骨頂物語で、読んでいて清々しい気持ちになりました!山本...
山本一力の名作「だいこん」の待望の続編と思いきやスピンオフ的な作品でした。一膳飯店「だいこん」を辞したつばきの父親を主人公に、老舗薬屋の看板仕立てに奔走する姿が肝の話となりましたが、山本一力お得意の義理人情に溢れた江戸っ子の真骨頂物語で、読んでいて清々しい気持ちになりました!山本一力の次回作に期待ですね!
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江戸時代大工の安治の生きざま仕事一途薬種問屋の看板作りに心を燃やし縁で知り合いになった仲間と共に命を賭けて奇跡を起こす。さらには三太郎と真之介とが双子だったとは!まだ語り尽くしていないように感じるのは小生だけかなそれは著者の思惑?
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