![韓国という鏡 新しい日韓関係の座標軸を求めて](https://content.bookoff.co.jp/goodsimages/LL/002001/0020012765LL.jpg)
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 高文研 |
発売年月日 | 2023/02/03 |
JAN | 9784874988350 |
- 書籍
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韓国という鏡
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韓国という鏡
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商品レビュー
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読み始めからしっくりくるというかスイスイとページを繰っていくことができた。読み進むにつれ、著者の思いとふだん自分が日韓関係に対して思っていることが非常に近い。「慰安婦」問題や日韓の歴史認識、また、現代の暮らしや草の根的な関係性など平たく、そして臨場感をもって書かれている。 川崎育...
読み始めからしっくりくるというかスイスイとページを繰っていくことができた。読み進むにつれ、著者の思いとふだん自分が日韓関係に対して思っていることが非常に近い。「慰安婦」問題や日韓の歴史認識、また、現代の暮らしや草の根的な関係性など平たく、そして臨場感をもって書かれている。 川崎育ちの著者は、偶然に韓国や在日韓国朝鮮人のことを知り、その興味が高じて韓国へ留学し、いまは福岡大学に教員として在籍しているようだけどつい最近まで韓国の大学で教鞭をとったりラジオ出演したりしていたよう。偶然に韓国に興味をもち、わりと前知識やバイアスのない状態で韓国にハマっていったというのは自分とシンクロする部分があると思う。もちろん、その興味・関心をしっかり昇華させた著者ほどの熱量が自分にはなかったんだけど。 自分もふだんから思っていて、特にうなずけたのは「慰安婦」問題やそれにまつわる「平和の碑」(少女像)のこと。これって、日韓の問題として扱うのは矮小化甚だしいことで、虐げられた女性・人権に関する問題としてとらえ、向き合っていかなければいけない。 また、2015年の日韓合意についても。あれって、安倍くんと朴槿恵という第二次大戦期の日本と朝鮮半島の関係に血筋的に因縁をもつ人たちが主導したわけだけど、それでいながら(だからこそ?)仏つくって魂入れずみたいな感じだった。そもそも積年のやり取りがありながら解決しなかったことがサラッと解決するはずないし、しかも政治的に決着つけてしまおうというのが乱暴に過ぎる。虐げられた人たちに思いを寄せ、そして真摯な謝罪がまずなければ前には進まない。 さらに、韓国の未来に希望を寄せるような書き方も共感できる。常々思っているんだけど、日本が韓国を導いてやるようなつもりで、まだ追いついてこないと思ってガラパゴスな道を突き進んでいるうちに、韓国は並行するグローバルスタンダードな道を前へ進んでいるんじゃないかと思うんだよね。韓国のほうが外に向いているし(地勢や国の規模として外に向かざるを得ないというのもある)、韓国人と交流すると底にある人間性の大きさ、おおらかさのようなものを感じるし。植民地下や軍事独裁的政権を経て、自分たちで民主化を勝ち取ったような人たちだし、その記憶と意識を保っている韓国は真っ当な歴史を重ねていけるんじゃないかと思う。 何だか、日本と違う韓国のすばらしさ、可能性を感じてしまったんだけど(もともとそれを信じているせいもあるけど)、そういう意味では「韓国という鏡」という書題だけど、果たして日本にとって韓国は鏡なのだろうかという感じもした。
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