商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 吉川弘文館 |
発売年月日 | 2023/02/01 |
JAN | 9784642075213 |
- 書籍
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中世の裁判を読み解く
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中世の裁判を読み解く
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網野、笠松という日本中世史の大御所の対談。正直なところ、原文が読めていることを前提として話をされているので、わかりにくいところは多々あったが、鎌倉の裁判また社会について非常に興味深い読み物。 鎌倉幕府の地頭や領主、百姓、傀儡という社会構造の一端がドアの隙間から見えるように、読み...
網野、笠松という日本中世史の大御所の対談。正直なところ、原文が読めていることを前提として話をされているので、わかりにくいところは多々あったが、鎌倉の裁判また社会について非常に興味深い読み物。 鎌倉幕府の地頭や領主、百姓、傀儡という社会構造の一端がドアの隙間から見えるように、読み解かれる。 鎌倉幕府の統治方針は、少なくとも後期に関しては前例や民生重視であり、御家人の為の政府でもなかったようだ。 設立当初からの意志からは逸脱したようにも思えるが、承久の乱で朝廷を抑圧し、全国政府の役割を肩代わりした以上やむを得ない変貌てあり、立派にその役割を果たしていたと評価できる。 もっとも、御家人の為の政府という表向きの立場と、実質的な全国政府という齟齬が幕府を苦しめ、打倒されることになったのだろうが(将軍と北条氏の形式的と実質の関係のおかしさもあろう)、その矛盾をを発展的に解消したのが室町幕府となると思う。 しかし、細部についてこの大家たちにしてこんなにわからないことがあるのかというのが驚き。 この本から24年が経ったが、日本中世史はどこまで解明できているのか、 この本の続きのようなものを読みたいものだ。
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