商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | シンコーミュージック・エンタテイメント |
発売年月日 | 2023/01/31 |
JAN | 9784401652532 |
- 書籍
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オマージュ〈賛歌〉 to 中森明菜
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オマージュ〈賛歌〉 to 中森明菜
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商品レビュー
2.5
2件のお客様レビュー
ご自身に都合の悪いこと、というのではなく、ご自身が考える明菜や事務所、レコード会社にとって行き過ぎたエピソードになるような「アク」は取り除いた感じがする回顧録。 ワーナーの方なのでレコードに特化してるのは当然としても、自信満々のデビューシングルはきっとめちゃくちゃ売れてるだろう...
ご自身に都合の悪いこと、というのではなく、ご自身が考える明菜や事務所、レコード会社にとって行き過ぎたエピソードになるような「アク」は取り除いた感じがする回顧録。 ワーナーの方なのでレコードに特化してるのは当然としても、自信満々のデビューシングルはきっとめちゃくちゃ売れてるだろうと予想し、相乗効果を狙って発売翌週のオリコンの特集を組んで(ページを買って)臨んだものの、初登場58位。発売翌週の特集ページは禁じ手と捉えられその順位すらをも買ったのではと疑われることを研音に叱責された というのは明菜にまつわる噂の中でも私の大好物なのでここの真偽を書いて欲しかった。 (本の中では最高位30位、100位以内に10ヶ月といいことだけ書いてある。まぁ事実だけど。) 82年12月ベストテンでの黒柳徹子の発言、レコ大新人賞5枠の票数、ホリプロとバーニングの決選投票、ホリプロ社員の表情。この辺りはちょっと本音が透けてていい。ジャニーズは仕方ないとしてもサンミュ、ボンド、芸映はないわな。でもすでにヒットの兆しがあったバーニングもホリプロに負けるし、謎。当時は芸映が強かったのか。 自身のディレクター時代のシングル、アルバムの回想録(スロモから飾涙まで)が終わって、第2章は来生たかお、芹澤廣明、売野雅勇、林哲司、康珍化、高中正義らのインタビュー。 少女Aって作り方も変わってるし楽曲としても優れてるのね。しかもあの年齢(録音時は16歳)の明菜にしか歌えない(18歳の時にはもう違っていた)っていうのもいい。 北ウィングの出だし歌詞は林哲司なんだ。へー。 康珍化はミッドナイトフライトのタイトルも自身で気に入ってなかったし北ウィングになったら「助かった」と。また弱点のない歌詞だと自画自賛。これもやはりタイミングも含めて名曲。 「傷だらけのヒロイン」「言ってることと反対のメッセージを感じる」明菜評。さすが一流作詞家。 第3章のアレンジャーでは船山萩田。萩田氏の「作曲家はアーティスト、我々は職人ですから」とかカッコ良すぎて鼻血。 話変わるというかこの本から外れるんですけど。 研音は1981の時点で浅野ゆうこ、北原ミレイ、ピンク解散後の増田恵子(多分本人は野口五郎と結婚する気満々だから野口五郎の育ての親の児玉の元、すずめ1曲でやめるつもりだっただろうけど)堀江淳を持ってたわけで。日テレからの「采配」で明菜を獲得(というか割り当て)するのもまぁギリ理解出来るというか。で、明菜目線でいくと先輩方は前述のとおり。で自身のデビューからたったの2ヶ月後、82年7月にスターボー。83年は移籍組で小出ひろみ。84年は山本ゆかり。85年は森田まゆみ。山本ゆかりはまぁ置いといて、角刈り3人組とか自分の劣化版偽物とか山からたった今降りてきた?それとも煙突入ってた?みたいな女の子を「事務所後輩です」って紹介された時の衝撃たるや。「俺が稼いだ金で何しとんねん!!」って椅子投げても不思議じゃない。 研音って何考えてたんでしょうね。 最後に 「明菜はA型だからか潔癖症なとこがあって」とかしれっと書かれててジェネレーションギャップというか、なんかこわい。血液型うんぬんを言う人ってたまにいるけど、普通に生きてたらさすがに「やべえ話題」と気づくはず。 あとね、ほんとに最後 ちょっとエッチな美新人娘(ミルキーっ子)を考え、「中森アスカ」だか「アスナ」だかを芸名にしようとした電通、ちょっとこっち来なさい。 お前に話がある。 追記(消えた歌姫を読んで) 私は頭が悪いので島田氏がシングルのB面選定についてほとんど触れてない(スロモと禁区のみ?)ことに気づかなかったけれど、「消えた歌姫」にあるように1/2の神話のB面「温もり」が彼がペンネームを用いた作詞作曲のもので、かつ、周囲にそのことを伏せたままB面に設定したのであれば、やはりちょっと問題かなぁ。数あるB面の中でも私にとって「温もり」は次作「ドライブ」と双璧をなす名曲なので別にいいんだけど、クオリティは高いから。でもセカンドラブの次のシングルB面に自身の曲を黙って忍ばせるのはやりすぎ。彼が明菜のディレクターを退く経緯が全く書かれていないのもなんかおかしいけれどやはり「金」なのかな。別に芸能界だけが汚いとは思いません。親子だって夫婦だって金で揉めますからね。ただ芸能界は人間関係の薄皮を一枚剥いだ状態でしょうからみなさん隠さないでしょうし。地面に手をついた方が負けなのかな。そういえば百恵のディレクターだった川瀬氏も何曲か入れてたなぁ。あれも問題だよなぁ。
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先月読んだ「中森明菜 消えた歌姫」で、明菜が大人不信になった原因の一人として指摘されていた初代ディレクターによる明菜賛歌…書名も「オマージュ〈賛歌〉to中森明菜」です。読んだ順番が、悪かったのかも知れませんが、とても辛い気持ちになりました。基本的には明菜をリスペクトしているとしつ...
先月読んだ「中森明菜 消えた歌姫」で、明菜が大人不信になった原因の一人として指摘されていた初代ディレクターによる明菜賛歌…書名も「オマージュ〈賛歌〉to中森明菜」です。読んだ順番が、悪かったのかも知れませんが、とても辛い気持ちになりました。基本的には明菜をリスペクトしているとしつつ、自分の「賛歌to自分のディレクション」という本でした。確かに、デビュー曲「スローモーション」からファーストアルバム「プロローグ」で完璧に明菜に心持っていかれたのは彼女の才能だけではなく彼の楽曲戦略が見事だったからだと思います。でも「あるとき、あるところまで、私と中森明菜は一心同体であったのかもしれません。」(P121)今の明菜の状態をわかった上で、無邪気にそう書く神経は信じられません。おっさんのキャリアの最後の自己顕示本としか読めなくなってしまいました。竹宮恵子と萩尾望都の大泉サロンについての認識の違いとか、こういう例は時々あると思いますが、それにしても…と思うのはこちらが明菜LOVE過ぎるからか。確かに来生たかおや芹澤廣明、売野雅勇、林哲司、康珍化の証言は貴重でもありますが、それも著者が一緒にインタビュー受けてオレオレしてるし。80年代の歌謡曲とニューミュージックの汽水域がJ-POP前夜の雰囲気を楽しむことは出来ました。読了後すぐにひさびさにプロローグ聴きました。彼女の声の揺らぎと確かさと、二度と戻らぬ季節に胸が苦しくなりました。
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