商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 春風社 |
発売年月日 | 2023/01/27 |
JAN | 9784861108471 |
- 書籍
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チベット高原に花咲く糞文化
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チベット高原に花咲く糞文化
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「花咲く糞文化」というタイトルがぶっ飛んでいるのだが、中身はまじめな(?)論文である。チベット高原では燃料をはじめとしたさまざまな用途で牛や羊、野生動物の糞が使われている。小屋を作ったり、おもちゃにしたり、冠婚葬祭には欠かさず、食器をきれいにもするのに使う(!)など、日本的な感性では信じられないような話もある。そのあまりにも幅広い用途の解説、チベットの地域内の糞の採取・取り扱いの違いなど大変詳しく、読んでいて楽しい。 貧しい高山地帯から近代的な都市までいろいろな地域があり、その地域によって糞の取り扱いが全然違うのがすごい。糞に普段の生活で慣れ親しまない都市ではわざわざ近くの田舎から牛糞を買い、実用というよりチベット文化の象徴として使用するのに対し、都市から離れた肥沃な地域では余るほどある糞を良質なものだけより分け、建築をはじめ何から何まで使い倒している。しかし都市に近くなってくると都市への売り物としてかえって家庭内の糞の使用量が抑えられ大切にされているし、寒く貧しい高山地帯では必須の燃料として少ない糞を必死に集めている…と、地域により様相が一変するのだ。こうした急激に変化するチベット民族の暮らし・文化内での糞の扱いに関する著者の考察、「火を使う」ことで進化してきた人間の本質の話など、面白かった。
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