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世界のはての少年 創元推理文庫
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世界のはての少年 創元推理文庫

ジェラルディン・マコックラン(著者), 杉田七重(訳者)

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世界のはての少年 創元推理文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 2022/12/12
JAN 9784488539030

世界のはての少年

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商品レビュー

3.7

6件のお客様レビュー

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2024/06/10

孤島に取り残された子供たちの物語 その昔、実際にあった出来事だけれども詳細な資料がを残されていない事件を元にしたフィクション 以下、公式のあらすじ --------------------- ぼくは生きる、もう一度愛する人に会うために 海鳥を獲りに無人島に渡った12人。 だが約...

孤島に取り残された子供たちの物語 その昔、実際にあった出来事だけれども詳細な資料がを残されていない事件を元にしたフィクション 以下、公式のあらすじ --------------------- ぼくは生きる、もう一度愛する人に会うために 海鳥を獲りに無人島に渡った12人。 だが約束の日が過ぎても迎えの船は来ない。 厳しい自然の中、少年は仲間とともに生きのびるために闘う。 『不思議を売る男』の著者が実際の事件をもとに描いた勇気と成長の物語 カーネギー賞受賞作 子供9人大人3人を乗せた船が、スコットランドのヒルダ島から、無人島へと出帆した。孤島で海鳥を獲る旅が、少年達にとっては大人への通過儀礼なのだ。だが約束の2週間が経っても、迎えの船は姿を現さない。この島から出られないのではないかと不安がつのり、皆の心を蝕み始める。そんななか年長の少年クイリアムは、希望を捨てることなく仲間を励まし、生き延びるために闘う。そして……。カーネギー賞を受賞した、感動の冒険物語。 --------------------- イギリス セント・キルダ諸島はスコットランドの遥か西に位置する 海鳥が集う島で、春から夏は鳥達が何万羽も巣を作る。 そこに集まってくる鳥達を捕まえ、肉、卵、油、羽毛が彼らの生命線 大人への通過儀礼として数人の大人が引率して、子供たちが数週間「戦士の岩」と呼ばれる岩だけの島で狩猟を行う風習がある 1727年の夏、9人の子供と3人の大人がヒルタ島から戦士の岩へと渡った 3週間で迎えの船が来るはずが、何週間経っても船は来ない 戦士の岩で子供たちがどんな生活をしていたか 冬になるにつれて乏しくなる食料、怪我や病気をしても油を飲み、塗るしかない状況 極限状態に置かれた人は、何を考え、何を頼りにし、どう行動するのか? 船がやって来ない理由を、キリスト教の終末のお迎えから漏れたと捉える者 宗教、妄想、役割、使命、救済 後に9ヶ月後に船が来るが、何故船は来なかったのか? 主要人物 子供の中で最年長のクイリアムと親友のマード 横暴なケネス、カラム、ラクラン、ジョン、ユアン、ニール、ディヴィッド 大人は校長のファリス先生、職人のドーナル・ドン、教会の墓掘りコル・ケイン 登場人物の詳細な年齢は一人以外明言されていない その一人は14歳だというので、全体として小学校低学年から高校生くらいまでの年齢層を想定して読んだ 息の詰まるような閉塞感と過酷な状況 十五少年漂流記のような冒険感はない どちらかというと蠅の王に近いけど、そこまでドロドロしていない まぁ、私は両方とも未読なんですけどね 1727年と明らかになるのは中盤あたり 生活レベルとして低めというのはわかるけど、離島という状況もあってどの程度昔なのか推測しにくい 産業革命前はまだだし、日本でいったら江戸時代の中期あたり 当時、宗教の権威がまだまだ幅をきかせていた時代背景があるのでしょうね 宗教観が物語を読み解く上で大事な気がする 文字も読めずに知識がないにも関わらず、勝手な解釈で宗教を利用するコル・ケイン それに雷同する子供たち 人は原因がわからない出来事に対して理由が説明されれば多少は納得する 終末の時が来て島の人達は天使のお迎えがきた 自分たちはそれに漏れた しかし、天使が迎える人を漏らすわけがなく、いずれ自分たちのところにも迎えがやってくるという解釈 これなら過酷な環境でもいずれ来るお迎えのために生き延びようとするかもしれない はたまた、クィリアムのように、自分の中で憧れの人であるマーディナを心のなかで恋人のように扱うか または、自分に課せられた役目に殉じるか 人それぞれの信念があってもいいと思う 要は、自分の存在意義をどう置くかという問題だろうか それにしても、コル・ケインは何とかならなかったのか? 楳図かずお「漂流教室」の関谷みたいな印象を持った 他の大人二人が何とも歯がゆい ドーナル・ドンは職人で腕っぷしが強いはずなので、いざとなったら力付くでなんとかなったと思うんだけどね 途中からは骨折してしまうから仕方がないとして、それよりも前にどうして行動に移さなかったのか疑問 ファリス先生は知識階級なんだろうし、子供たちを導くような行動をとって欲しかったなぁ そして、一番ツッコみたいところは、登場人物紹介のアレ もしミステリだったら許されない表記だぜ? これは実話をベースにしているわけで 1927年の夏、8人の少年と3人の男がヒルタ島から戦士の岩と呼ばれるアーミンという離れ岩に渡り、そこに9か月間置き去りにされた この事件の詳細について、当時の記録はほとんど残っていない となると、物語的に追加された一人があの子という事なのでしょうねぇとも思う

Posted by ブクログ

2024/03/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・あらすじ スコットランドのヒルタ島から鳥漁のために大人3人、子供9人を乗せた船が離れ岩へと出航。3週間で島へ戻るはずがいつまで経っても迎えが来ず、そこでサバイバルすることになる。 主人公は14-16歳?の想像力豊かな男の子。 資源や食べ物もろくにない岩に取り残された過酷な状況で心身が擦り減る日々を想像力で皆の心を和ませ、勇気づけてこの局面を脱しようとするクイリアムが良い子だった。 癖がある他のメンバー、閉鎖空間で起こる人間関係の軋轢、縋るものや信じるものがあるとはいえかなりキツイ かなり過酷な状況だけど淡々としてる文章で読みやすかった…けど私のあんまり詩的な文章得意じゃないから所々であんまりピンとこなかったり。 しかし最後がかなり衝撃的だった…所詮オーナーにとっては代えのきく取るに足らない存在なんだよな。 ヒルタ島は今はもう無人島で、グーグルマップでみるとこんな島に人が住んでたのかと驚くレベル。 実はこの事件は1727年の夏に実際に起こったことらしい!(記録が残ってないから詳細不明) ヒルタ島に伝わる「世界が終わっても、音楽と愛だけは生き残る」という言い伝え通りクイリアムの世界は一度終わってしまった。

Posted by ブクログ

2023/12/13

児童図書と言っても、 私に取っては 骨太でずっしりとくるテーマでした。 所々にセント・キルダの言い伝えが 美しい言葉とともに描き出されて とても味わい深かった。 世界のはてという絶景の様子もまざまざと 目前に広がっているように感じられ その表現の素晴らしさは 岩島での過酷さを体...

児童図書と言っても、 私に取っては 骨太でずっしりとくるテーマでした。 所々にセント・キルダの言い伝えが 美しい言葉とともに描き出されて とても味わい深かった。 世界のはてという絶景の様子もまざまざと 目前に広がっているように感じられ その表現の素晴らしさは 岩島での過酷さを体感として迫ってくるようで とてもとてもつらかった。 一体、この話はどこへ辿り着くのだろうと 恐ろしかった。 実話がベースになっていたとは驚きです。 主人公クイリアムの母の言葉に 「壺いっぱいの善意と清潔な耳があれば どこにいたって幸せでいられる。」 というのがありました。 読んでいる途中でつらい時 私自身、その言葉で励ましていました。 瑞々しい若い頃に読んだなら 確実に自分の価値観に影響を与える一冊になったような気がします。 もちろん、今、瑞々しくはなくても 大いに自分の価値観に刺さる一冊になりました。

Posted by ブクログ

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