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トーキョー・キル
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トーキョー・キル

バリー・ランセット(著者), 白石朗(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ホーム社/集英社
発売年月日 2022/11/25
JAN 9784834253665

トーキョー・キル

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商品レビュー

2.7

4件のお客様レビュー

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2023/04/09
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※このレビューにはネタバレを含みます

2023.4 今回は回りくどいし日本人にとっては不要な言葉やしきたりの説明が随所にあって、いかにも外国人が書いた日本を舞台にした小説という感じで違和感たっぷりでした。

Posted by ブクログ

2023/02/02

「ジャパンタウン」に続くブローディもの第2作。今作は100ページ位短いせいか、最初から締まった構成でずんずん読み進める。 今回も出だしは古美術商として、仙厓義梵という禅僧にして画家の作品の行方を追っているところから始まる。代表作は「〇△□」だ、とあり、ああ、と思うと、セキュリテ...

「ジャパンタウン」に続くブローディもの第2作。今作は100ページ位短いせいか、最初から締まった構成でずんずん読み進める。 今回も出だしは古美術商として、仙厓義梵という禅僧にして画家の作品の行方を追っているところから始まる。代表作は「〇△□」だ、とあり、ああ、と思うと、セキュリティ事務所に、満州での戦禍に対する中国秘密結社の復讐から身を守ってくれという96歳の元兵隊がやってくる。実はだてに仙厓をだしていたわけではなく、のちのちからまってくるのだが、背景としての日本占領下の満州、そして東京、最後にはフロリダ、カリブ海にまで飛び、いやはやアメリカ製のドンパチ映画を見ているようであった。 ブローディとその探偵社の面々が敵?と対峙し、投げ、組み敷き、バン!となる場面は夜が多い。ちょっと「LAコンフィデンシャル」みたいな雰囲気もし、ブローディは敏捷なフィリップ・マーロウみたいだなとも感じた。 杉江松恋氏の解説によると、25年に及ぶ講談社インターナショナルの仕事を通して、すっかり親日家となった著者のランセットは、帰米後に日本のことを本で伝えようと思い立った。それには「ジャパンタウン」のような物語を通してなら多くの読者を獲得できるのではないか、と思ったそうだ。 なるほどこれはまずは英語圏の人向けの小説なので、文中に日本の事物や考え方の講釈が入る。ブローディが串カツを食べれば、「串カツとは魚介類や肉、野菜などの食材をひと口大にカットし、それを手際よく串に刺して油で揚げたものだ」という文が入る。今回の題材にしても満州での戦争などの文が入っている。日本人としてはちょっと目に痛い話だが、ランセット氏の作品では中庸になっている。歴史的事象を下敷きに、大きく空想をふくらませ物語世界がスピーディーに展開する、これがおもしいところだ。 2014年発表 2022.11.30第1刷 図書館

Posted by ブクログ

2023/01/29

===qte=== トーキョー・キル バリー・ランセット著 米国人探偵が映す現代日本 2023/1/28付日本経済新聞 朝刊 紛れもなく日本の今が描かれているのに、異国情緒な気分を味わうことができる。日本で生まれ育った主人公のアメリカ人私立探偵の視点が生きているからだろう。 ...

===qte=== トーキョー・キル バリー・ランセット著 米国人探偵が映す現代日本 2023/1/28付日本経済新聞 朝刊 紛れもなく日本の今が描かれているのに、異国情緒な気分を味わうことができる。日本で生まれ育った主人公のアメリカ人私立探偵の視点が生きているからだろう。 古美術商で私立探偵のジム・ブローディは、父親が経営していたサンフランシスコと東京の警備会社を引き継ぎ、米日を往復していた。その日、東京の警備会社を訪れたのは、96歳になる老人、三浦晃。日本有数の貿易会社の副社長職にあった男で、息子の耀司が付き添っていた。身辺警護の依頼で、旧日本軍の兵士ですでに戦友が2人殺されており、その手口は中国の秘密結社のものだという。 だが息子の耀司によると、父親は高齢と薬の影響で幻覚を見ていると否定的だった。ブローディは依頼に応じて、厳重な警備をするが、襲われたのは息子の耀司で、まもなく惨殺死体で発見される。 依頼人が事務所のドアを叩(たた)いたとき「すでに死者は八人を数えていた」という印象的な書き出しで始まる作品は、スピーディーでアクションにみちていて展開も劇的。美術商として求めていた美術品(禅僧・仙厓義梵(せんがいぎぼん)の墨絵)も、三浦事件と関わるあたりもいい。 だが何よりも面白いのは、外国人の眼差(まなざ)しから捉えられた現代の日本社会だろう。外人や先輩といった言葉の注釈から、武道の奥義まで説かれ、フィルターが違えばそう見えるのかと節々で苦笑いしながら頷(うなず)いてしまう。ハードボイルドとは探偵の行動を描く文学だが、同時に、探偵の優れた洞察がみせる観察者の文学でもある。 その視線は犯罪のみならず芸術や文化にも及ぶが(これが読ませる)、とりわけ日中戦争の残虐な歴史を掘り起こし、海外に住む中国人たちの祖国の歴史に対する複雑な心情(「ろくでなし男を次々情夫にしてしまい、子供たちを見る時間をなくした母親だね」)も映し出して、実に厚みがある。 しかも鋭い観察と激しい活劇を交えながら日本、フロリダ、バルバドスと舞台が移り(終盤の凄(すさ)まじい剣戟(けんげき)は時代小説を思わせる濃密さで迫力に富む)、どんでん返しが炸裂(さくれつ)するプロットも楽しい。バリー賞最優秀新人賞受賞の『ジャパンタウン』に続くジム・ブローディものの第2作。アメリカ私立探偵作家クラブのシェイマス賞最優秀長篇(へん)賞最終候補作。注目だ。 《評》文芸評論家 池上 冬樹 原題=TOKYO KILL(白石朗訳、集英社・3300円) ▼著者は米国生まれの小説家。講談社インターナショナルに勤務後、米国で本格的な執筆活動を行う。 ===unqte===

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