商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | みすず書房 |
発売年月日 | 2022/09/17 |
JAN | 9784622095224 |
- 書籍
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不在 物語と記憶とクロニクル
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不在 物語と記憶とクロニクル
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パウェーゼの『美しい夏』といいイタリア小説暗くない?って思ってたけどそれは2人がほぼ同時代に生きていて、ファシズムやナチズムに抵抗せんとしていたからなのか… タイトルである「不在」という言葉が、幼少期の自閉的な感覚から、夫の喪失という客観的なものへと変質したという解説に成程と思...
パウェーゼの『美しい夏』といいイタリア小説暗くない?って思ってたけどそれは2人がほぼ同時代に生きていて、ファシズムやナチズムに抵抗せんとしていたからなのか… タイトルである「不在」という言葉が、幼少期の自閉的な感覚から、夫の喪失という客観的なものへと変質したという解説に成程と思った。編者が半ば挑発的に「概して研究者はギンズブルクを好まない」と述べたように、その言語感覚はともすれば曖昧で冷たすぎる、あるいは生ぬるいと捉えられてしまいそうになるものの、これが具体的な生活感覚・空虚・喪失を根底としてそこに潜む暗示や意味を描出するためのものと捉えると、彼女があえて嫌いと言ったフェミニズムとこの小説が接続されてくるように思われる。 針の穴というメタファーで言われる、豊かな貧しさを持ったやさしいが鋭い文体は、パウェーゼに比べてかなり親しみを持てた。(パウェーゼを否定する意図はなく、両者が似た類の悲しみを書こうとしたことは勿論分かっている)
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貧しさに疑問も持たない農民、冷え冷えとした親子関係、裏切りに満ちた夫婦…どこか人生への疲弊を感じさせる作品が多い。嫌いではないが、すこし滅入った。
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