商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2022/08/31 |
JAN | 9784103710165 |
- 書籍
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家裁調査官・庵原かのん
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家裁調査官・庵原かのん
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商品レビュー
3.8
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目次 ・自転車泥棒 ・野良犬 ・沈黙 ・かざぐるま ・パパスの祈り ・アスパラガス ・おとうと 家庭裁判所で、少年事件の調査官をしている庵原かのんが主人公の短編集。 主に家庭の機能不全が引き金になって、事件を起こしてしまった少年たちを、どうすれば社会に受け入れられるように戻してやれるのかを考えて、少年や家族と面談したり周辺の人たちから話をきいたりした結果を、判事に報告するのが仕事。 自分のことばかりで、子どもたちの抱える苦しみに気付いてやれない親。 かのんが話をしたところで、理解しようともしない親もいる。 たとえわが子が発達障害であったことがわかっても、どこかに隔離して見えない存在にしてしまおうと。 そういう家族の話を読むのはつらい。 ましてや子どもの痛みを知らん顔するような話は。 けれどこの作品は、だからと言って権限外のことまでして少年たちを救うことはしない。 できることは、業務で決められていることだけ。 その中で、時間をやりくりして、最善を尽くすのみ。 あとは、どうか子どもたちが立ち直りますように。 彼らに手を貸す大人が周りに現れますように、と願うことしかできない。 そんな歯がゆい思いも含めて調査官だ、ということだ。 ドラマのようにうまく歯車がかみ合ったな、という展開の後、それがひっくり返ったり。 でも、読後感は悪くない。 たとえ再逮捕されることがあっても、最後は前向きになれる話が多い。 そんな中、両親は少年を大切に思っていても、それを伝えるすべを持たず、少年も自分のアイデンティティに悩んでいても、それを親にぶつけることができなかった『パパスの祈り』がよかったな。 父親はペルー人、母親がフィリピン人で、夫婦の会話は片言の英語。 子どもたちは日本語しか話せず、家族の中に深い会話がなかった。 けれど、なぜそうまでして子どもたちに日本語で生活をさせるのか…という親の気持ちが伝わった時、少年は一つ大人になれたのだと思った。
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お仕事小説というと軽すぎかもしれない。 聞き推し量ることの専門家の小説だな。 話の組み合わせが、ぎこちない時は、ままあるけども。
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大変な仕事だ。ほとんどの話ハッピーエンドって感じじゃなくて少年の更生は難しいし悲しくなる。家裁調査官の人たちのご飯とか休憩中の場面がでてくるからエリートはオンオフもうまいなと思った。方言がものすごい。
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