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マル暴ディーヴァ
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マル暴ディーヴァ

今野敏(著者)

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マル暴ディーヴァ

1,815

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 実業之日本社
発売年月日 2022/09/08
JAN 9784408538136

マル暴ディーヴァ

¥1,815

商品レビュー

3.6

19件のお客様レビュー

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2024/06/21

 甘糟達夫。35歳。優しそうな童顔。痩せて小柄な体格。まじめで小心な性格。そんな草食系で争い事を好まない男が、何の因果か警視庁の刑事になってしまった。  望みは手柄を立てることでも出世でもなくて、平穏無事に定年まで勤め上げること。  なのに所属はマル暴だし、上司はヤクザより恐ろ...

 甘糟達夫。35歳。優しそうな童顔。痩せて小柄な体格。まじめで小心な性格。そんな草食系で争い事を好まない男が、何の因果か警視庁の刑事になってしまった。  望みは手柄を立てることでも出世でもなくて、平穏無事に定年まで勤め上げること。  なのに所属はマル暴だし、上司はヤクザより恐ろしい男だし、所轄の北綾瀬署管内には暴力団事務所が多いときている。  マル暴きっての穏健派、甘糟達夫巡査部長の苦難の日々はまだまだ続く。シリーズ3作目。           ◇  「ご苦労さんです!」  事務所に足を踏み入れた途端、若い衆が大きな声を揃えて礼儀正しく挨拶してくる。なのに甘糟は威嚇されているような気がしてしかたない。  ここは北綾瀬署管内にある阿岐本組の事務所だ。甘糟は日々、管内の暴力団事務所に顔を出して不穏な動きはないか情報収集に務めている。といえば聞こえはいいが、上司の郡原に言われて義務感で回っているのだった。  この日は代貸の日村が不在のため、甘糟は早々に事務所をあとにして署に帰ることにした。  組対係のシマで甘糟が郡原に今日の報告をしていたところ、仙川係長の2人を呼ぶ声がする。係長席に行き用件を聞くと、薬物関係のガサ入れの応援に入れという命令だ。  捜査員が集合しているという柔道場に行ってみると、前方には銃器薬物対策班のコンペイトウこと金平の他に見慣れぬ顔がいる。今回の指揮を執る本庁の銃器薬物対策課の宮本警部補だと紹介された。かなり本気のガサ入れなのがわかる。  踏み込む場所は、管内の住宅街にあるマンションの1階で、ひっそりと営業するジャズクラブだという。打ち合わせを漫然と聞いていた甘糟と違って、郡原はジャズということばに顔つきを変えていた。            ( 第1話 ) 全24話。      * * * * *  3作中で本作がいちばん気に入りました。大きな理由は2つあります。  初めて郡原がなかなかの活躍をしたことが1つ。さらに昭和のヤクザのようなコワモテのわりに、権威に弱く無類のジャズ好きであるという郡原の意外な面もわかっておもしろかった。 ( ジャズに目がないという点で阿岐本と気が合いそうですね。)  その郡原のほか、暴れん坊総監の栄田警視正、元警視監で現在趣味でジャズクラブを経営する谷村、現職のキャリアで趣味で ディーヴァ ( 歌姫 ) としてクラブで歌う大河原和恵管理官 ( 芸名:星野アイ ) 、と千両役者が勢揃いしたことが2つ目。  豪華メンバーが、麻薬を売り捌こうとしていた暴力団組長逮捕に大いに貢献するストーリーは読み応え抜群でした。  甘糟が1人で四苦八苦しながら事件解決に奔走する姿は2作目までで描き尽くされた気がしていたので、この展開は新鮮そのもの。  おまけに甘糟と郡原の潜入捜査を後押しすることになるのが、お忍び世直し総監の栄田と謎のディーヴァ・星野アイ。大いに笑いました。傑作だったと思います。  最後に気になったことを2つ。  1つは、あの憎まれ役の仙川係長に最後に花を持たせたところです。何となくシリーズとしての大団円のように感じてしまうのですが …… 。『マル暴甘糟』シリーズは本作以後は未刊なので、これで終わりなのかもと少し心配しています。  もう1つは、東美波という交通課女性警官の登場です。  真面目で仕事熱心な彼女は、プライベートの時間を使い潜入捜査に協力してくれます。愚直で気が利かないところがありますが、叱られてもケロッとしているなどメンタルの強さも持っています。その美波巡査と甘糟が何となくいい雰囲気になりそうな予感が……。  ヒロイン登場ということは、続編があるのかも?なんて期待してもいます。  甘糟 − 郡原コンビの活躍はもちろん、栄田総監の暴れん坊ぶりや歌姫・大河原管理官のキレモノぶり、セブンスの谷村マスターのスマートな振る舞いなどはまだまだ見たい。さらに甘糟と美波の関係の進展具合にも興味があるので、個人的には続編が出ることを祈っています。

Posted by ブクログ

2024/02/03

読みやすく、サクサクと読み進められました! 出てくるキャラクターが個性的で楽しいもののストーリーの内容としては、薄めに感じました

Posted by ブクログ

2023/06/17

今野さんの本はたくさん読んできたが、こういうサラッと読めて笑える小説まで書けるんだなと感心した。個性的なキャラに振り回される甘糟の心のぼやきがおもしろい。キャリアでいながら、歌姫である星野の歌が聞いてみたい。

Posted by ブクログ

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