商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2022/08/03 |
JAN | 9784167919160 |
- 書籍
- 文庫
カインは言わなかった
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カインは言わなかった
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商品レビュー
3.8
35件のお客様レビュー
幼少期からプロを目指してバレエを習い、尊敬する恩師に才能を見限られ続けてきた私が読むと、もう本当に叫んで逃げ出したくなる情景ばかり。最後まで灰色の薄靄の中でストーリーが進み、終盤に漸く救いが見える。私は今でも貴女に憧れと畏怖と憎しみを抱いています。
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群像劇ミステリー。文体も心情も読みやすい上に魅力的だからすらすら読める。 ストーリーラインとしては数人の登場人物の視点で、バレエ劇団(?)HHカンパニーの「カイン」初演の前後2,3日を追う形。同時に、導入部で犯人のモノローグが入るので、導入で死んだ男は誰なのか、犯人は誰なのかを追う形でもある。登場人物達は大体みんな誰かへの憎悪や殺意を持っていて、包丁を握りしめるシーンが用意されている。 ただのミステリーじゃなくて、藤谷豪しかり、誉田規一しかり、天才の心情は語られず、凡才達が苦しみもがく構図になっていた。それぞれの視点で話を追うと話の空気ががらっと変わる。恋人に振り回される女性の恋愛小説っぽかったり、自分の夢をひたすら追う青春(?)小説っぽかったり、恋人の行方を追うミステリーっぽかったり。 天才達の内面は語られないからこそ良いんだけど、でも個人的には藤谷豪の心境が知りたかったな。ずいぶん捻じ曲がった人だったので、ラストとかでもっと捻じ曲がった心境を語ってくれたら嬉しい。笑 犯人の殺害動機(推測で語られるだけだけど)も良かった。なるほどね。 もしここを読んだ人がいたら教えてほしいんですけど、「カインは言わなかった」てタイトル、何を言わなかったのかな。カイン=誠で「(豪が死んでることを)言わなかった」ってこと? ⚫︎あらすじ 公演直前に姿を消したダンサー。 美しき画家の弟。 代役として主役「カイン」に選ばれたルームメイト。 嫉妬、野心、罠──誰も予想できない衝撃の結末。 芦沢央が放つ、脳天を直撃する傑作長編ミステリー! 男の名はカイン。 旧約聖書において、弟のアベルを殺害し、「人類最初の殺人者」として描かれる男──。 「世界の誉田(ホンダ)」と崇められるカリスマ芸術監督が率いるダンスカンパニー。 その新作公演「カイン」の初日直前に、主役の藤谷誠が突然失踪した。 すべてを舞台に捧げ、壮絶な指導に耐えてきた男にいったい何が起こったのか? 誠には、美しい容姿を持つ画家の弟・豪がいた。 そして、誠のルームメイト、和馬は代役として主役カインに抜擢されるが……。 芸術の神に魅入られた人間と、 なぶられ続けた魂の叫び。 答えのない世界でもがく孤独な魂は、いつしか狂気を呼び込み、破裂する。 “沈黙”が守ってきたものの正体に切り込む、罪と罰の慟哭ミステリー。 『汚れた手をそこで拭かない』が直木賞候補、 『火のないところに煙は』が本屋大賞と山本周五郎賞候補。 『許されようとは思いません』続々重版中、 芦沢央が渾身の力を込めて書き上げた超傑作がついに文庫化! 「この小説そのものが、底の知れない沼のようだ。 読み始めたら、逃げられずに沈んでいく恐怖を快楽にかえて、 読み耽るしかない」──角田光代(解説より) (文藝春秋公式HPより引用)
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基本ずっと重めな内容。 誉田さんがずっと怖くてバレエ業界って こんな感じなんかな ~ってなる。 最後まで読んだらタイトルの意味理解。 読み応えたっぷり。
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