商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | さ・え・ら書房 |
発売年月日 | 2022/07/23 |
JAN | 9784378015606 |
- 書籍
- 児童書
母の国、父の国
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母の国、父の国
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商品レビュー
4.1
13件のお客様レビュー
肌が黒く髪が縮れている笑美理は、幼い頃から母の国で好奇の目で見られ、学校でいじめにあい差別される。付き合っていた人からは心を傷つけられる。母の国は日本。自分と違う見た目だけで蔑む人がまだまだいるのは否めない。彼女が今、生活しているアメリカでは、人種で差別することはないとはいえない...
肌が黒く髪が縮れている笑美理は、幼い頃から母の国で好奇の目で見られ、学校でいじめにあい差別される。付き合っていた人からは心を傷つけられる。母の国は日本。自分と違う見た目だけで蔑む人がまだまだいるのは否めない。彼女が今、生活しているアメリカでは、人種で差別することはないとはいえないが、ウエルカムなのが、世界の器の大きさと日本の小さな器の違いのような気がした。 笑美理を育てたかすみさんや、お店の人は傷ついた時に、あれこれ聞かずに黙って問題を解決してくれた。「沈黙はときとして、ことばよりもやさしい毛布になることがある。傷ついた心を包みこんでくれる毛布。無言でそれを、肩からかけてあげられるやさしさ。私もそんなやさしさを持った人間になりたい。」こう思えるようになって笑美理が救われて、よかったと思った。彼女がまたまっすぐに生きていけるようになれて、本当によかったと思った。 そして、父の国で大歓迎されたのが、母の国でのつらい出来事を書き消すくらいの勢いなのが、印象的だった。彼女は、つらく悲しい思いをしたからこそ、同じような思いをしている人を助けたいという気持ちが本気で持てるのだと思う。本当のやさしさを与えられる人は、つらさを抱えたことがある人のように思える。差別やいじめを、何も知らない子どもに教えたり、そうさせるきっかけを与えているのは大人だ、という言葉にも、はっとさせられた。この本は誰でもが読んでほしいと思える本だった。
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『かわいい、かっこいい』外国人に対する日本人の反応。それは白人に対するものがほとんどかもしれない。『こわい、黒い』と言われる側の気持ち。何気ない一言が人格を否定し、深く傷つけてしまう。 母の国で辛い目に遭い、父の国で自分を取り戻すことができた。
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- ネタバレ
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自伝的小説のように感じたが、どうなんだろうか。 主人公の言葉にリアリティがあった。初恋の男の子が恐らく家族の意見によって偏見を覚えてしまったところは本当に切ない。生まれたときから偏見を持っている人はいない、みんな誰かに教えられている、というくだりが印象的だった。 主人公は強い女性だけど、それだけに彼女の心の痛みの声が痛ましく響く。 たくさんの子供に読んでほしい本。
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