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『ミス・サイゴン』の世界 増補改訂版 戦禍のベトナムをくぐり抜けて
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『ミス・サイゴン』の世界 増補改訂版 戦禍のベトナムをくぐり抜けて

麻生享志(著者)

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『ミス・サイゴン』の世界 増補改訂版 戦禍のベトナムをくぐり抜けて

2,530

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小鳥遊書房
発売年月日 2022/07/15
JAN 9784909812940

『ミス・サイゴン』の世界 増補改訂版

¥2,530

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2022/08/22

今年で日本初演30周年を迎える。現在その記念公演が帝劇で上演されており、9/19からはいよいよ大阪公演。 ここで問題が二つ。 観たことがない。観に行けそうにない。 後者は単にスケジュール上の問題。笑 前者は… 市村正親さんが初演時からエンジニア役を続投されていることすら知ら...

今年で日本初演30周年を迎える。現在その記念公演が帝劇で上演されており、9/19からはいよいよ大阪公演。 ここで問題が二つ。 観たことがない。観に行けそうにない。 後者は単にスケジュール上の問題。笑 前者は… 市村正親さんが初演時からエンジニア役を続投されていることすら知らずにいたが、そもそも題材が重くて気が進まなかった。それとは裏腹に高まり続ける評判…、気になり出してしょうがない。 そのさなかに本書を見かけ、観劇のチャンスが巡ってきた時のためにと思い切って"予習"することに。米音楽史には疎くて分かり辛い部分もあったが、制作秘話や時代背景を余すことなく解説されている良質な虎の巻だった。 ベトナム戦争末期。旧南ベトナム サイゴンのクラブで米兵クリスとそこで働くキムは運命的な出会いをし、やがて子をもうける。 まず戦いに来ている米兵に遊ぶ余裕があったのかだが、これは過去の大戦とは違いベトナム戦争が日帰り戦争だった事が関係しているという。早朝に基地からヘリで戦地に向かい夕方には帰還。ちなみに兵士は労働者階級出身、非白人の割合が高かったらしい。(当時を舞台にした映画に見られる、あのゴチャついた印象の正体はこれだったのか!) また宿舎ではドラッグや当時流行り出したロックを楽しむ者が多かった。2人が出会うクラブの楽曲もロック調だが、反戦のニュアンスも強い音楽に戦いの当事者らが酔いしれるというのは何だか皮肉… ポスターに印字されている、あの象形っぽい文字はヘリを表していた!本書で一番の衝撃(゚o゚;; 実際原寸大に近いヘリの舞台装置が飛んで現れるらしく、これは間違いなく見所の一つだろう。戦争終結まで兵器だったヘリがサイゴン陥落と同時に人々の輸送機として鞍替えされる。そこに「ヘリコプター戦争」と呼ばれる所以を見た。 『ミス・サイゴン』の代表曲と言えば、キムが我が子への想いを歌った『命をあげよう』だろう。本田美奈子さんの魂を揺るがす歌唱をテレビで見て以来、自分の中に深く根付いている一曲である。 ミュージカル着想のきっかけは、退役軍人の夫がいるアメリカへと娘を送り出すベトナム人母の写真であり、同時に『命を…』を書き上げたと話すのは作曲を手掛けたシェーンベルク氏。 舞台もオペラ『蝶々夫人』を現代風にリメイクしており、確かに登場人物の役割がほぼ一致している。しかし薄幸という意味では共通していても、キムの生き様は蝶々さんの儚さからはかけ離れている。 この起伏の激しさを役者さんはどう演じているのか、今一番気になっているところ。 重い分、しっかりと史実に基づいている。だから観る側も真摯に受け止められる。 これが読了後に得た変化。かなり表面的なレビューになったが、やはり一口には語れない。今から良い席は期待できずとも、ここはやはり…

Posted by ブクログ

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