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太宰治賞(2022) 受賞作「棕櫚を燃やす」野々井透
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2022/06/24 |
JAN | 9784480805089 |
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太宰治賞(2022)
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棕櫚を燃やす 野々井透 父親が病に冒され余命いくばくもないという、日常に貫入してきた非日常的状況が、主人公の目に映る世界に「異化」を呼び込み、家族で過ごす残りの時間を、「わたしたちはあまさず暮らそう」と考える三人の日常、その細部が丁寧に描かれる。 「あまさず」暮らす一年は、「たま...
棕櫚を燃やす 野々井透 父親が病に冒され余命いくばくもないという、日常に貫入してきた非日常的状況が、主人公の目に映る世界に「異化」を呼び込み、家族で過ごす残りの時間を、「わたしたちはあまさず暮らそう」と考える三人の日常、その細部が丁寧に描かれる。 「あまさず」暮らす一年は、「たましい」のふるえる一年になる。 「からだを洗う女のひとたちは、湯上りのひとたちよりも、どこか淋し気で孤独に見えた。自分の髪やからだを洗う姿は、叶わないなにかを願うような姿に似ていて、湯気の中にその想いが浮いているようだった。」 土鍋の蓋を開ける場面。 「何度繰り返しても蓋を開けるときは、気持ちが急く。それは、誰かが喜んでくれることを期待するもので、だから明日も明後日も、蓋を開ける瞬間がずっと続けばいい、と思う。」 行楽の風景、季節の味覚、雪景色など、生活を彩るものが、日本人ならすべての人に通じるもので、そうした無理のない、伝統的な情緒が、家族の絆を支えているように感じられる。 「すべてに理由があるとしたら、つまらないじゃない」という父のことばにも、そこにつながる、くつろいだ表情がある。 あわやかな午後の陽を、編んでからだに大事に纏うようにしてあなたと窓辺に座っている。肌に浴びる陽はからだの中をゆっくりと粟立たせてゆくようで、それにあわせて私の内部で小さな波が起こり、まるで内側から新しい私が生成されてゆくようで、新しい物語がはじまるような予感、つまり、希望を少し感じてしまう。 と言う出だしから惹かれた。 異邦の人 周詩恩 北京生まれ、日本に住み後にカナダに移住しカナダ国籍を取る。トロント大学卒業後、日本とシンガポールの企業で働いたこともあると言う。内容は自分の生い立ちや自らの体験が書かれているのかもしれない。 外国に行けば、所詮異邦人として扱われるということが、描かれている。 で、これからどうしたいの?というのが無かったように思う。 桃のもも色 村雲菜月 小学校1年生の芽衣の眼でみたことを通して、親子の絆を表す。小学1年生でこんな発想や思いが出来るのかな?と、違和感覚える。
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