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SNS100物語 黒い約束 講談社青い鳥文庫
715円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2022/05/11 |
JAN | 9784065277058 |
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SNS100物語 黒い約束
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SNS100物語 黒い約束
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「願いのかなう百物語って知ってる?」理子が絵流萌にそんな話をし始めた。その話を聞いた寧々は愛犬を生き返らせるため、百物語をやりたいと言い出す。悲しみから立ち直れるならと、他の友人も誘って百物語を始める絵流萌達であったが……。 *** 発売前からひそかに楽しみにしていた一冊。100物語とつくホラー系の児童書を読まない訳にはいかない。発売日当日に買いに行って翌日には読み切ってしまった。 こちらの物語は、絵流萌(えるも)の友人であり愛犬を亡くして落ち込んでいる寧々に理子が、「願いのかなう百物語って知ってる?」と語り掛けたところから。 なんでも、怖い話や不思議な話を100個集めると、すべて語り終えたあと、どんな願い事も一つかなうのだという。その話を聞いた寧々は亡くした愛犬を取り戻すため、絵流萌、理子、幸奈、南波、そして自分を含めた5人でその100物語をやってみることにした。 明らかに願いが叶うという部分が眉唾臭い話だと、心配する絵流萌であったが、理子は絶対に大丈夫だと断言する。 どこかに集まって100話語るのは難しいので、SNSのチャットグループを利用して、願いのかなう100物語を始めたのだった。 出てくる話はどれも超短編でサクサク読みやすい。語り手によって恐怖の度合いが変わってくるが、最初から不気味な話をしていたなと思ったのは理子。 だが、話数を重ねるごとに、どの子も怖くて気味の悪い話をするように。 そして、ある時から全体の雰囲気が不穏になり始め、その速度は徐々に加速していく。 100物語自体も怖い話が多かったが、それ以上に間に挟まれる、登場人物たちの日常パートが怖かった。最初は他愛のない感じだったのに、徐々に陰りが見え始める。じわりと滲んだ黒点がどんどん大きくなって、飲み込んでいくような描写にぞっとした。 そのあたりから、100物語自体も変な方向に舵を切り始め、異様な雰囲気を醸し出し始める。 100物語の終了を待ち望むように同じ人物が矢継ぎ早に話をしたり、この100物語に参加している人物が、自分の事じゃないことを自分の事のように語りだしたりとだんだんやり取りがちぐはぐになっていく。 そして、最後までノンストップで走り抜けた時の結末にあんぐり。「えっ!何それ怖い!」というのが率直な感想。 その後に君の悪さと、うすら寒い気分が襲ってきて本当にこの本は小学中級なのか?と思ったぐらい。 もう一つ上のランクでもいいのでは? 最初は和気あいあいとした雰囲気であったのに、まさかそういう結末を迎えるなんて。 多分このラストは誰も想像できないだろう。 SNSのチャットを模したホラーというのはいろいろ読んできたが、一番面白かった。 チャット画面を再現して、視覚的に訴えかけてくるホラーギミックもよかった。 副題みたいなのがついているので、シリーズ化されるのかな? もしシリーズ化されるなら、ぜひして欲しい!
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