商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | みすず書房 |
発売年月日 | 2022/03/18 |
JAN | 9784622090748 |
- 書籍
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パッシング/流砂にのまれて
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パッシング/流砂にのまれて
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商品レビュー
3.5
2件のお客様レビュー
作品としては、「パッシング」の方がよかった。 「肌の色の白い黒人」ってピンとこないけれど、1964年以前のアメリカでは、「ワン・ドロップ・ルール」(少しでも黒人の血があれば「黒人」と規定する)に基づいた人種隔離政策がとられていたのだという。 アメリカにおける人種問題は、日本人に...
作品としては、「パッシング」の方がよかった。 「肌の色の白い黒人」ってピンとこないけれど、1964年以前のアメリカでは、「ワン・ドロップ・ルール」(少しでも黒人の血があれば「黒人」と規定する)に基づいた人種隔離政策がとられていたのだという。 アメリカにおける人種問題は、日本人には想像を超える根深さがあるんだろうな、ということを改めて感じさせられました。
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ハーレムルネサンスの旗手ともいえる天才女流作家ラーセンの代表作。 と言っても2作と3短編を世に問うただけで、死後 遺品は皆無、墓石も無く、「埋葬した」記録しかない・・・ デンマーク女性と中南米黒人男性との間に生まれたラーセン。非常に優れた頭脳と感性の持ち主であることは作品の屈折...
ハーレムルネサンスの旗手ともいえる天才女流作家ラーセンの代表作。 と言っても2作と3短編を世に問うただけで、死後 遺品は皆無、墓石も無く、「埋葬した」記録しかない・・・ デンマーク女性と中南米黒人男性との間に生まれたラーセン。非常に優れた頭脳と感性の持ち主であることは作品の屈折した感情と幾度も反転する人生軌跡、場面の描写、そこに現れる登場人物、それぞれが抱くアンヴィヴァレントな情景で分かる。 黒人としてのアイデンティティを持ちつつ、白人なりすましとでも言えるパッシングの人生を生き抜いたラーセンでないと書けないであろう作品。パッシングはどの登場人物にも共感持てず、特にクレアに嫌な想いで読み、ラストの衝撃で、放り出された感覚・・未消化なまま。 続いて読んだ「流砂・・」はラーセンの自伝的要素が強いのが良く解り、ひりつく想いながらラストのコミカルな展開のためか面白かった。
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