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『ニューヨーク・タイムズ』のドナルド・キーン
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『ニューヨーク・タイムズ』のドナルド・キーン

ドナルド・キーン(著者), 角地幸男(訳者)

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『ニューヨーク・タイムズ』のドナルド・キーン

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2022/02/09
JAN 9784120054983

『ニューヨーク・タイムズ』のドナルド・キーン

¥2,420

商品レビュー

3.7

6件のお客様レビュー

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2022/09/25

若き日のドナルドキーンさんのエッセイ書評集。 1955年から1987年までの約30年間に、ニューヨークタイムズへ寄稿した27本のエッセイを収録している。 日本に関わる様々な本や文化に関する考察、苦労話、旅行記などを紹介しているが、面白かったのは日本文学の翻訳について。 日本語の...

若き日のドナルドキーンさんのエッセイ書評集。 1955年から1987年までの約30年間に、ニューヨークタイムズへ寄稿した27本のエッセイを収録している。 日本に関わる様々な本や文化に関する考察、苦労話、旅行記などを紹介しているが、面白かったのは日本文学の翻訳について。 日本語の微妙なニュアンスをどう英訳するか色々苦労があったらしい。 当時の欧米文化人達のアジア文学に対する偏見、戦後の日本人の変化、川端や三島など親しかった日本人作家の話、東京や瀬戸内の旅行記など、様々なジャンルについて自身の考えが述べられており大変面白かった。 またメトロポリタン美術館の日本展示室開設の経緯についてのエッセイも興味深かった。 自分も2度メトロポリタン美術館に行ったが、多くの展示室を限られた時間で巡ったため、日本展示室は素通りしてしまった。 開設の経緯を知っていたら、見に行ったかもしれない。

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2022/05/21

日本文学者のドナルド・キーンさんがニューヨーク・タイムズに寄稿した27本のエッセイの翻訳書。三島由紀夫や川端康成などの日本作家の話から、石油ショックで右往左往する日本人のこと、外国人に向けられる差別など皮肉も交えて痛快に書かれている。書かれている内容に偏りがなく、非常にフラットな...

日本文学者のドナルド・キーンさんがニューヨーク・タイムズに寄稿した27本のエッセイの翻訳書。三島由紀夫や川端康成などの日本作家の話から、石油ショックで右往左往する日本人のこと、外国人に向けられる差別など皮肉も交えて痛快に書かれている。書かれている内容に偏りがなく、非常にフラットな立ち位置で冷静に見ているという印象が強かった。それには相当な研究や情報収集の裏付けがあるからだろうと想像する。瀬戸内紀行の章では、オリーブの加工品に触れた一文があり、私はどれもお勧めしないと書かれていて笑ってしまった。嫌みがないんだなあ。

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2022/05/07

ドナルド・キーンさんが亡くなられて、もう3年経つのですね。日本人は「源氏物語」を読む人が少ない。原文でなくても、優れた現代語訳があるのだから、それを読めばいい。と背中を押してくれた師のような人です。「ニューヨーク・タイムズ」に寄稿したもので、少しシニカルなものもあります。でも、瀬...

ドナルド・キーンさんが亡くなられて、もう3年経つのですね。日本人は「源氏物語」を読む人が少ない。原文でなくても、優れた現代語訳があるのだから、それを読めばいい。と背中を押してくれた師のような人です。「ニューヨーク・タイムズ」に寄稿したもので、少しシニカルなものもあります。でも、瀬戸内の紀行文や渋谷「玉久」の魚料理を述べたエッセイを読んでいると、キーンさんの笑顔が目に浮かぶようでした。日本の文学研究者は専門領域の幅が狭くて深く研究する人が多く、一般読者との間を取り持とうとしません。キーンさんは幅広い学識と深い洞察がありますが、一般読者を結ぶ架け橋になっていました。余人を持って代え難い人です。改めてご冥福をお祈りします。

Posted by ブクログ

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