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わたしのアメリカンドリーム 講談社・文学の扉
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わたしのアメリカンドリーム 講談社・文学の扉

ケリー・ヤン(著者), 田中奈津子(訳者)

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わたしのアメリカンドリーム 講談社・文学の扉

1,760

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2022/01/19
JAN 9784065258248

わたしのアメリカンドリーム

¥1,760

商品レビュー

4

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2024/02/28

中国からアメリカへ移民したミアと両親を待ち構えていたのは過酷な人生だった。溢れるほどいる中華系移民にまともな仕事はなく、安い賃金でアパートすら借りられない。 やがてミアの両親はラッキーにも住み込みでモーテルを管理するという仕事を見つける。だがラッキーだと思ったのは最初だけ。オ...

中国からアメリカへ移民したミアと両親を待ち構えていたのは過酷な人生だった。溢れるほどいる中華系移民にまともな仕事はなく、安い賃金でアパートすら借りられない。 やがてミアの両親はラッキーにも住み込みでモーテルを管理するという仕事を見つける。だがラッキーだと思ったのは最初だけ。オーナーの中国人は信じられないほどケチでおまけに悪どい。賃金契約を勝手に書き換え、設備が壊れたら全て請求してくる。 ミアは両親の手助けをするためにフロント係を買って出て、自分にできる工夫でモーテルへ貢献する。お客様カードを作ったり、忘れ物を郵送するサービスを思いついたり。 そして手紙。 だんだん覚えてきた英語を駆使してミアはあちこちへ手紙を書く。手紙はモーテルに住んでいるアフリカ系移民やミアの両親を頼って訪れた中華移民たちを支え、彼らの未来を切り開く。 ミアのポジティブさとひたむきさが読んでいて爽快。状況は厳しいけど。

Posted by ブクログ

2022/10/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何か明るいお話を読みたくて、タイトルから明るそうなこの本を手に取りました。 勝手にそんなイメージを持って読み始めたもんだから、中国人の移民の女の子のお話で、しょっぱな家族3人で1つのハンバーグをを食べている時は、ん?ってなりました。 主人公のミアはパパとママと3人暮らしです。ファミリーはアメリカンドリームを夢見て移住してくるのですが、その暮らしはあまり良いものではありませんでした。そんな時あるモーテルで住み込みで働くことになりました。そこのオーナーはヤンさんといって同じ中国人ですがとてもお金に執着春のあるケチな男性でした。 そしていざ働き始めてみると、急に労働条件が変わったり、清掃や管理に追われ、ヤンさんからは搾取されまくり、それはもうとても過酷な日々となります。 ミアのお友だちのルーペ。彼女の家庭も裕福ではなく、ミアにとってとても大事な存在になっていきます。ルーペのセリフで、「この国で勝ち組になると言ったらベッドの置いていないリビングを持つことね。」というセリフがありました。お金持ちから貧乏まで自分がどの位置にいるかというのは人それぞれ。貯金もない我が家は貧乏な気もするし、外食にたまにいけて、たまにほしい物を買えてるうちはそこまで貧乏じゃない気持ちにもなってくる。私にとっての勝ち組は…専業主婦かな。 ルーペのセリフにはこんなセリフも。「貧乏人のジェットコースターからは降りられない」育った環境?本人の怠惰?はたまた運命か。貧乏人のジェットコースターというのは残酷な喩えでいろいろ考えさせられますね。 胸に強く響いたのがパパがすごく高い鉛筆を買ってくれた話です。毎日がその日暮らしと言っても過言ではないほど切羽詰まっている中で、ミア元気づけるために買った鉛筆。パパはその鉛筆を大切に持っていなさいとは言わず、使ったらいいさと言いました。使ったらすぐになくなってしまう鉛筆に、600円をかけることで、ミアの価値はそれだけすごいものなんだぞって言っている気がして、涙が止まりませんでした。それはある意味では、お金をいっぱいためてすごいものを買うよりその時のミアには意味があると思いました。 結局のところずっと貧乏で明るいお話ではなかったけれども、強く胸に響いた1冊でした。

Posted by ブクログ

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