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陰陽師と天狗眼 ―冬山の隠れ鬼― ことのは文庫
814円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | マイクロマガジン社 |
発売年月日 | 2021/12/20 |
JAN | 9784867162194 |
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陰陽師と天狗眼 ―冬山の隠れ鬼―
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陰陽師と天狗眼 ―冬山の隠れ鬼―
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商品レビュー
5
3件のお客様レビュー
広島の架空田舎都市が舞台の修験者(個人業者)と陰陽師(市役所所属)のバディもの2作目 今回は霊峰と八坂神社と人柱と呪い等など、呪術的な要素が詰まって大ボリューム とても楽しめました 弟克樹くんや、白蛇の白太さんの可愛らしさ、そして何より辻本さんの力技の凄さに萌えました そもそ...
広島の架空田舎都市が舞台の修験者(個人業者)と陰陽師(市役所所属)のバディもの2作目 今回は霊峰と八坂神社と人柱と呪い等など、呪術的な要素が詰まって大ボリューム とても楽しめました 弟克樹くんや、白蛇の白太さんの可愛らしさ、そして何より辻本さんの力技の凄さに萌えました そもそも仏教密教神道ごちゃ混ぜに市役所総務部危機管理課・特殊自然災害係の公務員って設定が凄い 広島、どんな魑魅魍魎の跋扈する土地なんだ! 美郷と克樹のお互いブラコン具合も酷い(笑)
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美郷と怜路のきちんと自分と相手は他人同士と理解しあってるうえで求め合ってて認め合ってる距離感が絶妙で、たまらなく好きです。 たまたま、奇異なことに動じなくて、隣にいても嫌なことされなくて……って、もしかしたら別のひとでもいいのかも…って、ほんの偶然のかさなった出会いかもしれない―...
美郷と怜路のきちんと自分と相手は他人同士と理解しあってるうえで求め合ってて認め合ってる距離感が絶妙で、たまらなく好きです。 たまたま、奇異なことに動じなくて、隣にいても嫌なことされなくて……って、もしかしたら別のひとでもいいのかも…って、ほんの偶然のかさなった出会いかもしれない――だけど、困ってたら手を差し伸べたい……傍にいて欲しいんじゃなくて、自分が隣で肩を並べていたい…って積極的に思えるような関係は、もう別のひとでは取り換え効かなくなってるよね。そこはもう、自分たちで積み上げた繋がりだよね。
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今回本当に面白かった! 特自災の案件としての「神隠し未遂」と、主人公・美郷の捨ててきた実家で起きた家出事件、山と神社に纏わる言い伝えや禁忌が交差し、一見すると関連性のないように思えるそれらが、実は繋がっているのだとわかる構成が最高にドキドキする。 1巻で己の姿を晒せる相手に出会えた美郷と、他者との繋がりを再度求め始めたいと至った怜路が、本当の意味で相棒になる姿もすごく好き。 そして、誰かと誰かが関わることや、自分の今の境遇が、運命や天命といったものではなく、自分が選び取ってきたことでつながる縁なのだという、地に足がついた未来ある考え方が見えるのも、このシリーズの好きなところ。 だから美郷と怜路の関係も、彼らが選んで望んで掴んだものだと思っていて、それが大団円を結ぶことになるのが最高に大好き。 上の「選び取ったから今の境遇にある」という価値観はサブキャラクターにも一貫していて、それは実体としての今回のエネミー(敵役)である若竹もそうだし、被害者として登場する巴市民(これが、市外からのIターン移住者であり、巴のオカルトに馴染みがない人物だというのもミソだ)の杉原このみもそうだったりする。息子が怪異に巻き込まれ、自身も怪異の影響を受けて苦しむ。どうにもならないトラブルに、母親だからという自責がのしかかり、関係のない自分がどうしてとも考える。作中で、このみは市役所からの一枚のプリントで窮地を脱出するが、それは彼女が感じていた「母親」という家族のつながりだから、という理由ではなく「自分が守りたいと思うからだ」という、社会的な役割(ここでは「母」を指す)からの理由ではない、自分自身の欲望と願いによって行動を起こす。 それは同じく脇役で、組織(ここでは鳴神家として)の役割に縛られて視野が狭くなった若竹との対比もあるように思えて個人的にはお気に入りの箇所だったりする。 もちろん、改めて美郷の力となり、そしてもう一つの姿として登場する白蛇の「白太さん」の、愛らしくも宿主(飼い主)である美郷の本心とも言うべき行動も興味深いし、単純にマスコット的な可愛さもある。 そして今回初登場の美郷の弟・克樹は、この事件を通してものすごく成長が感じられるし、似たような境遇の「鬼」に対しても、自分のやりたいことを(横道には逸れたとしても)貫き見守った姿は、兄である美郷とは別の強さを持つ人物として描かれている。「鬼」との別れは、美しい情景描写も相まり涙した。 兄も弟も(周りの大人の不適切な関わりがあるのは承知だが)お互いに依存しすぎてしまった部分があったが、それを「自分は自分」であるとして前に進んで行ける展開になったことが読者としても嬉しい。 秋から冬にかけて描かれる今作は、冬の冷えた空気の中で読むのもまた一興の、読み応えあるオカルトものだった。
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