ぼくらの時代の罪と罰 増補新版 きみが選んだ死刑のスイッチ

森達也(著者)

• 販売会社／発売会社: ミツイパブリッシング/トランスビュー
• 発売年月日: 2021/12/10
• JAN: 9784907364243

商品レビュー

2024/05/12

前半は星２だけれど後半（3章以降）は星４。間をとって星３。
中学生向け。総ルビだけれど「手中」「粛清」「合法的」など小学生には難しい言葉が多く出てくる。中学生ならばある程度の予備知識はあると思うが、それにしても各概念がしっかり理解できているとはいえないだろうから、読み進めるのがつらいかもしれない。
前半は、著者が子どもたちに考えてほしかったテーマについては賛同するのだけど、もうすこし整理しないと子どもたちには理解が難しいと思う。
後半の冤罪→死刑の話はとてもわかりやすいので、前半は別の説明で代替した後に後半を子どもたちに読んでもらうとよいかもしれない。

2023/01/08

テーマは裁判員制度と死刑の是非。中高生向けですが初めて聞くことも多く、勉強になりました（外患誘致罪は未遂でも死刑とか）。著者の主張（死刑反対）に都合の良いことだけを並べているのでは？という疑念もあるけれど、今の日本は死刑賛成が多数派でしょうし、そういう方が一読してみて自分の意見と比べてみるのに良いのでは。特に巻末増補箇所のノルウェーの話。日本もこうなれば良いのにと思います。殺せ殺せの大合唱にはうんざりです。

追記。
裁判員制度は、恥ずかしながらそう言えばそんなのあったなあ程度の認識でした。もう施行されてから10年以上経つのか。司法に市民感覚を導入するのではなく、市民に司法感覚を導入すれば良いのに。罪刑法定主義や無罪推定の原則を知らない人、結構いそうな気がします。

2022/06/12

中学生、いやその気になれば小学生でも読めます。なんたってほとんどルビが振られているので。

ただ、内容は深く、そして重い。

これを手に取った人々が法を、罪を、日本を考えていってくれるといいな。