サマーゴースト

乙一(著者), loundraw

• 販売会社／発売会社: 集英社
• 発売年月日: 2021/10/29
• JAN: 9784087900613

商品レビュー

2024/08/21

優等生のふりをしているのは、自分が弱い人間であることを知っているからだ。 (p.90)

母親の言いなりになって生きる友也、いじめにより引きこもりになったあおい、難病で余命いくばくもない涼。自殺志願者サイトで知り合った３人は、廃墟となった飛行場に夏の間だけ出ると噂される幽霊・"サマーゴースト"を探しに行く。線香花火を灯すと現れた"サマーゴースト"こと佐藤絢音は、とある心残りを残して三年前に死んだ霊だったー。

わりと、ライトな文体でさくさくと読めた。映画や漫画にもなっている物語らしい。息苦しさを感じながら生きる友也やあおい、生きたくても生きられなかった涼や絢音の思いがよく描かれている。エピローグを読んで、涼の立場が変わったことに気づいて驚く。

2024/07/30

本当に感動しました。生きることは辛いこともあるけどだれでも生きやすいと思える世界になるのは中々難しいのかなと思いました。

2024/07/22

心残りを探して。
人生経験が長いのは当たり前のことだが、自分の価値観だけで測られたものを押し付けるのはどうなのだろう。
突然の出来事にパニックになったのだろうが、死んでいるか確認をしていたら未来は変わっていただろうな。