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山岸凉子と読む 楠勝平コレクション(文庫版) ちくま文庫
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山岸凉子と読む 楠勝平コレクション(文庫版) ちくま文庫

楠勝平(著者), 山岸凉子(編者)

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山岸凉子と読む 楠勝平コレクション(文庫版) ちくま文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2021/09/13
JAN 9784480437600

山岸凉子と読む 楠勝平コレクション(文庫版)

¥990

商品レビュー

4.3

6件のお客様レビュー

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2022/02/27

作者本人が病弱だったからか、身体が弱っていく人の描写が、素晴らしすぎて、読んでいるこちらまで苦しくなってくるほど。今の作家にはない平穏な日常の中の悲哀や苦しみが描かれていて、なかなか良い作品だと思う。

Posted by ブクログ

2022/01/11

昭和マンガのアンソロジーを刊行し続けてきたちくま文庫が、満を持して個人コレクションを立ち上げ「楠勝平」を最初にとりあげた。当然の選択だろう。 【内容紹介】 1960年代後半から70年代初めの騒然とした時代、実験作が覇を競った『ガロ』。その片隅で、人の世のはかなさ、江戸庶民の哀歓...

昭和マンガのアンソロジーを刊行し続けてきたちくま文庫が、満を持して個人コレクションを立ち上げ「楠勝平」を最初にとりあげた。当然の選択だろう。 【内容紹介】 1960年代後半から70年代初めの騒然とした時代、実験作が覇を競った『ガロ』。その片隅で、人の世のはかなさ、江戸庶民の哀歓をみずみずしく描き、迫り来る死をも凝視して逝った幻の作家。同時代にその息吹にふれ、市井の人々へのあたたかな眼差しに魅了されてきた作家が編む、珠玉の文庫オリジナル・傑作選集。【収録作品】「おせん」「茎」「梶又衛門」「鬼の恋」 他 著者について 楠 勝平(くすのき・しょうへい) 1944年、東京に生まれる。中学の頃より心臓弁膜症を患う。15歳のとき貸本マンガ「必殺奥義」でデビュー。白土三平、水木しげるらが常連の短編誌『忍法秘話』に作品を発表する一方で、同人グループによる短編誌『破―ブレイク』を刊行。その後、白土三平の赤目プロでアシスタントのかたわら、『ガロ』を中心に『COM』や青年劇画誌に佳作を発表したが、病が悪化。1974年、30歳で逝去。 「山岸涼子と読む」と副題を付けているが、山岸涼子のソレは5頁の解説に過ぎない。それっぽっちの文章では語りきれない「観たことのない世界」が、作品集の中にはある。 最初に出会ったのは、青林堂のマンガ傑作集の一巻を古本で買ったものだった(「おせん」)。その頃好きだった山本周五郎の作風に似てはいた。が、明らかにそれとは一線を画す何かがあるとは思っていた。今回30年ぶりに読むと、当時はあまりにも展開が速すぎて汲みきれなかった「おせん」の悲しみも、「ゴセの流れ」のジンの残酷さも、その他多くのことが、今なら想像できる。 山本周五郎作品はテレビドラマにできるが、楠勝平作品の多くはテレビドラマにはできない。「どうして主人公はあんなに豹変するの」「救いが全くない」「話が飛躍し過ぎている」等の苦情が来るのが必至だからである。場面転換の鋭さ、下町景色の再現度の高さ、隠しきれない叙情、なによりも自らの死を意識している者だけが描ける世界を描いて、おそらく唯一無二の作品群だと思う。 今までの単行本は3冊のみ。いずれも限定発行か絶版。この普及版の発行が、楠勝平再評価の決定打とならんことを祈りたい。楠さん、貴方の生命削った作品群はどのような目に遭おうとも決して埋もれるべきものではないのだから。多分、「梶又衛門」「鬼の恋」は単行本初収録。

Posted by ブクログ

2021/10/03

 同時代的に『ガロ』のことは知らなかったので、楠勝平のことは、おそらく何かマンガのアンソロジーで「おせん」を読み、その作者として存在を知ったのだと思う。  30歳の若さで夭折したこと、病を抱えながらマンガを描いていたこと、そうした事情を知ることが作品鑑賞にとってどうなのか意見はあ...

 同時代的に『ガロ』のことは知らなかったので、楠勝平のことは、おそらく何かマンガのアンソロジーで「おせん」を読み、その作者として存在を知ったのだと思う。  30歳の若さで夭折したこと、病を抱えながらマンガを描いていたこと、そうした事情を知ることが作品鑑賞にとってどうなのか意見はあるだろうが、「大部屋」に描かれた患者と病室の風景では、まだ外部の舞台装置のように感じられたのが、早すぎる晩年となる「ゴセの流れ」や「彩雪に舞う‥」になると、作者の心象風景がタッチにも現れているように見えてくる。  「はあーはあーはあー」では、溺れる人を体が弱かったため助けることができなかった主人公が、亡人の妻をいたぶることを、生きる張りとしようとする。常識的にはおかしな行動であるが、そんな歪んだ気持ちも、作者の筆にかかると納得させられてしまう。  女性が自活して生きていこうとする困難を、江戸時代の染物の世界を題材に取って描いた「茎」は、主人公の凛とした姿が印象的だが、1967年という発表年を知ると、ますます感嘆の念を覚える。  まだまだ活躍できる人だったのに…。

Posted by ブクログ

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